シカヲちゃんも3ヶ月くらい放置しているし。
でもシカヲちゃんも今無職になるかならないかの瀬戸際なのよ。
まぁそのうち書くでしょうけど。
アテシは更新サボっていたけどこの3ヶ月で75本映画観てるのよ。
観るのが2回目、3回目とかのも多いけど。
それでどうしようかと思ったけど、選ぶのも大変だし、全部にコメントを言っていくことにするわ。
今から書くわよ。くじけそうだわ。
今日はザック・スナイダー監督の『300(スリーハンドレッド)』について語ろうと思うとります。
紀里谷和明はもうちょっと頑張って欲しいものです。
<公式サイト>
http://wwws.warnerbros.co.jp/300/
<作品あらすじなど>
300 <スリーハンドレッド> - goo 映画
紀元前480年。スパルタ王レオニダスのもとに、圧倒的な軍力を誇るペルシア帝国・クセルクセス王の遣いがやって来た。曰く、土地と水を差し出さなければ、国を滅ぼすという。しかしレオニダスは遣いを葬り去り、ペルシアと戦う道を選んだ。託宣師のお告げも無視し、テルモピュライでの決戦に挑むスパルタの精鋭たち。その数はたった300人。対するペルシアの軍勢は、なんと100万の大軍だった…。
ヘロドトスの「歴史」にも記されている伝説の戦いを描いたフランク・ミラーのグラフィック・ノベルを映画化。圧倒的不利な状況にも全くひるまず、むしろ楽しむかのように戦いに挑んでいくスパルタ戦士たちの姿を、壮大なスケールで描いていく。全ての映像は“クラッシュ”と名づけられた画像処理が施され、まるで小説の挿絵のような斬新な風合いになっている。その中でジェラルド・バトラー、デイビッド・ウェナムらが演じるスパルタ戦士たちが、雄々しく猛る。監督は『ドーン・オブ・ザ・デッド』でジョージ・A・ロメロの名作を見事にリメイクしたザック・スナイダーが務めた。また原作のフランク・ミラーは製作総指揮も担当している。
<レビュー>
なんだかこの映画が妙に気に入っておりまして、もう三回目です。
昨日テレビで『トロイ』をやっていましたな。
あんなくそつまんねーのは観なくて結構です。
やはり男なら本作を観ていただきたい。
ちょっとさっきに柳下毅一郎や町山智浩や高橋ヨシキたちの、グラインドハウス映画座談会の動画を観ておりまして、
その中で以下のようなやりとりがあったのだ。
おおよそこんな感じ。
柳下「ロバートロドリゲスのシンシティは良かったよ」
町山「ええ?あんなのつまんないよ。あんなの全然アクションになってないよ」
柳下「あれはアクションじゃなくて、『絵葉書』なんだよ」
それで腑に落ちました。
300も、いわば絵葉書の映画である。
もっと言えば紙芝居の映画である。
スローモーションを多用しているせいか、アクションだらけのはずなのに何故かアクション不足な印象。
カッコいい静止画をみせられているような気分になる。
つまり、マンガなんですな。
いいじゃないかねマンガで。
だって面白いんだもの。
少年ジャンプ読んで興奮していた感覚が蘇ってきました。
この映画はおそらく賛否両論でしょう。
受け付けない人はただの荒唐無稽なモノにしかうつらないでしょう。
ぼくは断然擁護したい。
ヒーローが戦うのに余計な注文はいらないのです。
どんどん人間離れしたモンスターが出てくれば良いのです。
正面からぶん殴りあえばいいのです。
PRIDEの入場前VTRみたいに煽りまくればいいのです。
痛覚描写なんて無くたって良いのです。
テレビゲームみたいだって?
バカ言うんじゃないよ。
マチズモが男の誇大妄想でしかないのだとすれば、テレビゲームでいいじゃないですか。
人種差別?障害者差別?
そんなものは現代の倫理観ですよ。
そんないっときの倫理観にしばられて映画なんか作ったらいかんのですよ。
それにスカムやモンドに比べたら、露悪的にすらなっていないし、むしろおとなしいと思ったよ。
ということで、バキと男塾とドラゴンボールが好きな男性におススメです。
P.S.
さっきPRIDEのVTR云々のくだりのときに思ったけれども、こういう映画は煽ってナンボですね。
どれだけ煽れるか、というのが勝負です。
あと、主人公の怒鳴り声とか雄たけびを聴いて思ったんだけど、外国人の迫力って凄いよね。
まるでハードコア音楽だよね。日本人のノドじゃあの迫力はだせないんだよね。うらやましい。
★★★★★
そういえば年が明けたわよね。いかがお過ごし?
今日は『スーパーバッド 童貞ウォーズ』について書くわ。
アテシこれを海外で見たんだけど結構話すの早くて大変だったわ。
最近字幕版で再見したから書こうと思ったの。
要は童貞を捨てたいティーンエイジャーの映画よ。
今までアメリカで腐るほど作られてきたテーマね。
まぁでも面白いわよ。笑えるって言う意味で面白い映画ないか探してるならこれを見るといいわよ。
トークも突き抜けて汚い言葉使いまくりだからリアリティあるわよね。
男同士で規制を気にして喋ることなんてあるわけないんだし。
童貞を捨てたい、未成年だけどお酒を買いたい、友情と恋、それぞれの道へ
みたいな話が好きならいいと思うわ。
アテシ、エヴァンがあんまり好きじゃなかったわね。
どうも当たり障りのない正論で無難に角を立てずに自分が悪者になることなく立ち回ってる感がしてまるでシカヲちゃんを見てるようだったわ。
セスなんて正直じゃない。フォーゲルがお酒買ってるときに警察が来て、フォーゲルのことなんて考えずお酒買えないことに苛立ってるセスなんてかわいいもんよ。
エヴァンはフォーゲルはどうするんだとか言っちゃってるけど結局何もせず車に乗ってるじゃない。
一番最後にエヴァンを助けるのもセスだし、思い出してみるとエヴァンがセスのために何かしてあげたことなんてないんじゃないかしら。
あ、あと女の子達がかわいいわよ。
いかにもいそうなかわいさがいいわよね。
この映画で引いちゃうような女なんてダメだと思うわ。
男たちのことを愛しく思うくらいじゃないと。
そんな感じよ。
ごきげんよう。
『エグザイル / 絆』に続いて、ジョニー・トーの『ザ・ミッション/非情の掟』を観ました。
<作品解説>
ザ・ミッション 非情の掟(2000) - goo 映画
香港電影金像賞をはじめ数々の賞を受賞し、日本でも2000年秋に開催された香港映画祭で絶大な支持を受けた傑作アクション。アンソニー・ウォン、フランシス・ンなど、欧米でも人気の実力派俳優が多数出演している。監督は「ヒーロー・ネバー・ダイ」のジョニー・トゥ。
<レビュー>
『エグザイル/絆』の完成度に驚き、さっそくジョニー・トーの他の作品を観ようとTSUTAYAに駆け込み、
この作品を手にしたのです。
ザ・ミッションはジョニー・トーが世界的に知られるようになった作品。
タイトルぐらいは聞いたことがあったような気がするが、ミッションと名のつく映画はたくさんあるわけで、
本当に知っていたかどうかは疑わしい。
いずれにせよぼくは香港ノワールに注目していなかったのだ。
『インファナル・アフェア』はたしかに面白かった。
思ったよりスタイリッシュでハリウッドでも全然いけると思った。
けれどもパート2、3と回を重ねるごとに尻すぼみになっていったために、最終的な印象は薄れてしまったのだ。
で、『エグザイル/絆』が去年から世間でやけに評判になり、遅ればせながら鑑賞し、衝撃を受け、
ごめんなさいごめんなさいと映画の神様に謝っているところなのです。
『エグザイル/絆』が贅沢モードでつくられたフルコースのディナーだとすれば、
『ザ・ミッション/非情の掟』は底知れぬ可能性を秘めた一品料理という感じ。
単純な面白さでは『エグザイル/絆』に軍配が上がるが、ヤバさでは『ザ・ミッション/非情の掟』に軍配が上がる。
とにかく両作とも年末に大きな大きなインパクトを残してくれた。
ハードボイルドの匂い、フィルムノワールの匂い、いかがわしいアジアの匂い、西部劇の匂い、など、本作にはいろいろな匂いがある。
それらの匂いをオリジナリティに昇華させてしまう力を持ったジョニー・トーは間違いなくシネフィルなのだろうが、タランティーノ的ではない。
タランティーノは映画が好きで好きで仕方がないという姿勢が見てとれるけれども、
ややオタク的な嗜好性がある。
すなわちマニアを喜ばせたい、メタ的な解釈で喜ばせたい、という部分があるのだ。
それは間違ってはいないけれども、例えば彼の変質狂的な過去映画の引用は細かすぎて、
彼よりも明らかに映画に詳しくないぼくなんかは一切無視して見ているのである。
で、全部はぎ取って根幹だけ見ると彼の映画は驚くほど映画的ではなかったりする。
一方ジョニー・トーの映画の撮り方は非常に映画的である。
何故かと考えて分かったのだが、彼はいろいろなジャンルの映画を撮っているのだ。
『ターンレフト、ターンライト』なんていうテレビドラマみたいなくっさいくっさい映画を撮っている。
つまり彼は職人なのだ。
作家主義を捨てている部分がある。
ぼくは北野武のマニアを自称している。
だから北野映画の影響を受けている作品を見るとそれに触れずにはいられない。
ジョニートーがキタノ映画を見ているのは間違いない。
まずガンアクションにおいて、静と動のコントラストからの突然の暴力、恐怖をうみだし、緊張感をあおる手法は、西部劇でもあるけれども、時代的に同じことをやっているのはキタノ映画である。
それから、紙屑をサッカーボールにして蹴りあうシーン。
会話ではなく、無言の『遊戯』を見せることによって、男たちのゆるぎない結束をこちらに分からせてしまうセンスもキタノ映画である。
気がつくとセリフがほとんどないのもキタノ映画。
つまり両者に共通するのは、映画を物語として見せるのではなく、画面の中の動作で見せてしまうという演出方法である。
本来映画はアクションなのだ。
これができる監督は絶対的に優れていると思う。
違う部分もある。
初期の北野武は映画の神から授かったセンスだけで作品をつくりあげてしまったけれども、
ジョニートーはいわゆる職人である。
セルジオレオーネというよりも、ハワードホークス的であるのだ。
実はそれって大きな違いなのである。
初期キタノ映画はただただ斬新な衝撃があったが、ジョニー・トーは過去の映画的記憶をズルズルっと引っ張りだされる快感があるのだ。
それから、細かい部分で言うと、キタノ映画はこれがリアリズムだと言わんばかりに撃たれたら即死するけれども、
ジョニー・トー映画は撃たれたあと、倒れるまで奇妙な「間」がある。
この奇妙な「間」には非常に映画的リアリティがあってゾクゾクした。
象徴的なのがクビになった気弱なボディーガードがボスをかばって撃たれるところ。
撃たれた後の数秒間の表情は滑稽で悲しくて切なくて怖い。
撃たれた、死ぬ、死ぬ、死ぬ・・・という、非情な「間」である。
映画にはこの数秒間のロスタイムがあって許されるのだ。
ある意味キタノもジョニー・トーもホラーである。
『死』に触れるときのセンスにはどちらも戦慄を覚える。
特典映像インタビューで、ジョニー・トーは「正直俳優は誰でも良い」と言っていた。
これには一つ言いたいことがあって、実はジョニートーは誰でも良いわけではないのだと思う。
それは深読みではないと断言できるのです。
「誰でも良い」と言う監督のもとで使われる俳優ほど分かっているのである。
実際エグザイルもザ・ミッションもほぼ同じ役者陣で固められている。
つまりジョニー・トー組があるのだ。
「誰でも良い」とのたまう監督に使われたい役者がそろっているのだと思う。
アンソニーウォンのインタビューがおそろしくかっこいい。
すべての答えがでている。
まさになんでも即興でとってしまう香港スタイルの矜持。
素晴らしい。拍手をおくりたい。
役になりきるだとか余計なことを考えずに、ただ画面に映ればよいのだ。
そこで動けばよいのだ。
最後に一つ。
この映画には大ファインプレーがある。
この映画のテーマソングには恐ろしいほどの殺傷能力があるのだ。
やたらチープな電子音で妙にクセいなるメロディーが延々繰り返されるのだが、
それが劇中くどいほど流れる。
元来音楽がずっと流れる映画は好きではないが、これは完全にアリ。
★★★★★
駿河シカヲです。
ジョニー・トーの『エグザイル / 絆』を観ました。
いままで知らなくてごめんなさいっていうぐらいの傑作です。
<作品解説・詳細>
エグザイル/絆 - goo 映画
中国返還を間近に控えたマカオ。昼下がりの住宅街で4人の男がひとりの男の帰宅を待っていた。タイとキャットは彼を守るために、ブレイズとファットは彼を殺すために。5人は、かつては強い絆で結ばれていたのだが…。やがてその男、ウーが帰ってくる。そして始まる銃撃戦。だが、赤ん坊の泣き声がした時、男たちは銃を下ろす。そしてウーの妻も交えて晩餐を楽しむのだった…。
熱狂的なファンに支持されているジョニー・トー監督の、最高傑作と言われる本作。ヴェネチア映画祭を皮切りに世界中の映画祭で絶賛されている。『インファナル・アフェア』シリーズでお馴染みのアンソニー・ウォン、フランシス・ンをはじめ、ジョニー・トー組とも言うべき、香港映画界を代表する一癖も二癖もある男優たちが集結した。二転、三転するスリリングなストーリー、幾度も展開される、“これぞクライマックス”と思わせる銃撃戦が見どころだ。さまざまなシーンに込められたオマージュや“遊び”に、トー作品ファンなら感嘆の声を漏らすこと必至。そうでなくとも、男たちの生き様に美しい絆に、感動を抑えられないだろう。
<レビュー>
香港ノワールといったら、『インファナル・アフェア』シリーズしか知らなかった私です。
久しぶりに鬼才を発見しました。おせーよっていわれるんでしょうね。
凄い映画です。
近年のアクション映画では最高峰でしょう。
まず冒頭からしてわくわくします。
人物配置、完璧です。
何故即興で撮れるのかが不思議なほど緻密なカメラワークです。
気のきいた演出も素晴らしい。
ドンパチの開始を告げるレッドブルの空き缶。
女を遮断するカーテン。
美しく翻り舞うコート。
おそるべし、ジョニー・トー監督。
と、思って、過去の作品を調べると、金城武主演『ターンレフト・ターンライト』を撮ってるんですね。
これは、いまどきテレビドラマでもやらねーよってぐらいのアホな純愛クソ映画です。
というのはあくまで褒め言葉です。ラストが必見です。一応観ておいて損はないクソ映画です。
『エグザイル / 絆』はホモソーシャルな世界を描いた映画です。
いわば男の映画です。男の友情や男の美学や男のバカさというものが描かれております。
と言うと、ロバート・アルドリッチやサム・ペキンパーなどを思い浮かべますが、まさにラストは『ワイルドバンチ』です。
あのどうしようもなく震えるラストです。
ミッシェルガンエレファントの『赤毛のケリー』であり、『エレクトリックサーカス』であるのです。
ここまで言うとオチが分かってしまうかもしれませんが、分かっていたとしても最高に楽しめるでしょう。
おすすめです。
ジョン・ウーにビッグバジェットの作品を撮らせるぐらいなら、ジョニー・トーがかわりに撮るべきです。
例えば、ジョン・ウーお得意の無駄なスローモーションに比べると、ジョニー・トーのスローモーションのほうがずっと素晴らしいのです。
さきほどあげたラストの『ワイルドバンチ』的な銃撃戦は、北野武スタイル、いわば逃げも隠れもせず、突っ立ってただただ撃ちまくるスタイルをとっています。
北野武というのはやっぱり凄い監督なんですね。
★★★★★
駿河シカヲですこんばんは。
周防正行監督『シコふんじゃった。』を観ました。
<解説・あらすじ>
シコふんじゃった。(1992) - goo 映画
キリスト教系の教立大学4年の秋平は、父親のコネで就職も決まり、残りわずかな大学生活を思いっきりエンジョイしていた。ある日、卒論指導教授の穴山に呼び出される秋平。授業に一度も出席したことのなかった秋平は、穴山から卒業と引き換えに、彼が顧問をしている相撲部の試合に出るよう頼まれ、仕方なく引き受けてしまう。ところがその相撲部の部員は8年生の青木ひとりだけ。相撲を心から愛しているものの一度も試合に勝ったことがない。やがて秋平と同じようにデブのクリスチャン田中と、秋平の弟・春雄が入部。さらに春雄に思いを寄せるデブ女の正子がマネージャーとして参加。このメンバーで何とか団体戦に出場するが惨敗。秋平は思わず「今度こそ勝ってやる!」とOB達に宣言。こうして3カ月後のリーグ戦を目指すことになってしまう。そんな秋平らを見守る名誉マネージャーの夏子。それにイギリスからの留学生スマイリーも加わるが、人前でお尻をさらけ出すことを拒むスマイリーは、まわしの下にタイツをはく始末。名門相撲部復活をかけて厳しい練習の毎日が続く。そして夏合宿を経て、ようやくリーグ戦出場。秋平らは何とか勝ち進んでいくがやや苦戦気味。スマイリーも彼らの奮闘する姿に圧倒され、ようやくタイツをはぎ取り試合に出場。教立大学相撲部は優勝するのだった。そして、部員はそれぞれの道を歩み、いつしか相撲を心から愛するようになった秋平は、ひとり相撲部に残る決意を固めるのだった。
<レビュー>
日本映画って素晴らしいと思うことがある。
この作品もそう思えました。
後から考えると、非常にレベルの高い作品でした。
ぼくは周防監督の作品はそこまで好きだと思ったことはないのだけど、
『シコふんじゃった。』は好きです。
『Shall We ダンス?』より笑えます。そして好感がもてます。
なんだっけ、あのシンクロナイズドスイミングの糞映画がありますね。
いわばあれと同じストーリーですわ。
けれどあれよりずっとマシです。
いちいち大袈裟なんだけど、いやらしい大袈裟じゃないんですね。
押さえる部分と、抑える部分をわきまえる。
青春モノにはそれが特に必要とされるのです。
この作品にはそれが出来ている。
そこがあのシンクロの映画との違いです。
部員役がみな良い。
まず何と言っても竹中直人ですね。
ああいう年をとった大学八年生っていますよねえ。
サークルとかにねえ。
まあ、以前のオレなんですけど。
そして、モッくんの弟役の人が素晴らしかった。
台詞の棒読み加減、
アレはまさに小津映画ですね。
(そういえば明らかに小津へのオマージュと思われる撮り方もあったりしました)
相撲を淡々と撮っているのがいい。
技巧的な演出を必要としなくても、映画は撮れるんです。
似たところで『ロボコン』を思い出しました。
ぼくは相撲のテレビ観戦が趣味でして、
生放送は仕事で見られないんですが、大相撲ダイジェストなんかでちゃんと取り組みはチェックしているのです。
で、そこそこ目の肥えた私に言わせると、
この映画、相撲をちゃんと撮っています。
技術的なところで意外にしっかりしています。
という風に、褒めまくったわけですが、
ただ、もっと何か頑張れば、
『稲中卓球部』の奇跡的な高みに到達できたんじゃないかと、
そんな風におもうのです。
惜しいです。
もしかしたら周防監督なら、稲中卓球部の実写版を作れるかも・・・?
★★★★☆
駿河シカヲです。
『となりのトトロ』を観ました。
<あらすじ・詳細>
となりのトトロ(1988) - goo 映画
田舎に引っ越してきた子供たちと、そこに住むオバケたちの心のふれあいを描くアニメ。原作・脚本・監督は「天空の城ラピュタ」の宮崎駿で、作画監督は佐藤好春がそれぞれ担当。
小学3年生のサツキと5歳になるメイは、お父さんと一緒に都会から田舎の一軒屋にと引っ越してきた。それは退院が近い入院中のお母さんを、空気のきれいな家で迎えるためだった。近くの農家の少年カンタに「オバケ屋敷!」と脅かされたが、事実、その家で最初に二人を迎えたのは、“ススワタリ"というオバケだった。ある日、メイは庭で2匹の不思議な生き物に出会った。それはトトロというオバケで、メイが後をつけると森の奥では、さらに大きなトトロが眠っていた。そして、メイは大喜びで、サツキとお父さんにトトロと会ったことを話して聞かせるのだった。一家が新しい家に馴染んだころ、サツキもトトロに遭遇した。雨の日の夕方、サツキが傘を持ってバス亭までお父さんを迎えに行くと、いつの間にか隣でトトロもバスを待っていた。しばらくするとオバケたちを乗せて飛び回る大きな猫バスがやって来て、トトロはそれに乗って去って行った。サツキとメイはトトロにもらったドングリの美を庭に蒔いた。その実はなかなか芽を出さなかったが、ある風の強い晩にトトロたちがやって来て一瞬のうちに大木に成長させてしまった。お母さんの退院が少し延びて、お父さんが仕事、サツキが学校に出かけた日、メイは淋しくなって一人で山の向こうの病院を訪ねようとするが、途中で道に迷ってしまった。サツキは村の人たちとメイを探すが見つからないので、お父さんに病院に行ってもらい、トトロにも助けを求めた。トトロはすぐに猫バスを呼び、不思議な力でたちどころにメイのいる場所へ連れていってくれた。そして、さらに猫バスは二人を、山の向こうの病院までひとっ飛びで運んでくれた。窓から病室をのぞくと明るく笑うお父さんとお母さんの顔があった。二人はお土産のとうもろこしを窓際に置き、一足先に家に帰るのだった。
<レビュー>
おなじみの『となりのトトロ』です。
大分久し振りに観たら、泣いてしまったよ。
しかも号泣だよ。
後半からずっと泣いていたよ。
ぼくが大人になったからなんだろうね。
言うことないですよ。
子供の頃から見ているから、
今更細かいことが判断できません。
サツキ、本当によく出来た子。
メイ、本当にかわいらしい。
父さん、本当にド素人。
母さん、本当に優しい。
ばあちゃん、本当によく出てくる。
カンタ、本当によくいる。
★★★★★
マイコー・ジャクソンをこよなく愛するマダムに誘われてTHIS IS ITを観にゆきました。
さっそくマダムが愛情のこもったレビューしてくれまして、だいたいのことを言ってくれたとおもうのですが、ぼくも一応感想を述べておきます。
<作品解説・紹介>
マイケル・ジャクソン THIS IS IT - goo 映画
2009年6月25日に急逝した“キング・オブ・ポップ”マイケル・ジャクソン。本作は、ロンドンで実施予定だったコンサート「THIS IS IT」の何百時間にも及ぶリハーサルとビハインド・ザ・シーンの映像を、『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー』の監督・振り付けのケニー・オルテガが、死の直前までマイケルが行っていた猛特訓風景とその素顔を収めた貴重な映像の数々を基に構成。あたかも観客が、実現されなかったロンドンコンサートの最前列にいるかのような臨場感溢れる仕上がりになっている。また、舞台上の振り付けから照明、美術、ステージの背景となるビデオ映像の細部にいたるまで、マイケルのステージに対する深いこだわりが感じられる。(作品資料より)
<レビュー>
今回に限っては、映画的にどうよってかんじで検証するのは非常にくだらないですね。
ただし一応、一点だけ言っておきましょう。
スムースクリミナルのクリップで、
ハワード・ホークス監督「三つ数えろ」のクライマックスシーンの引用がありました。
それは嬉しかった。
ハンフリー・ボガートの顔は長いと思います。
引用は「三つ数えろ」だけじゃなかったけどよく分からなかったです。
まあとにかく、偶然にしろ何にしろ、映画の引用があのドキュメンタリーの中にうつりこんでしまっているというのは、映画的記憶の連鎖であり、『THIS IS IT』は映画の系譜に組み込まれていると判断しよう。
映画的彼是で語るのは、以上。
まあなんでしょうねえ。凄いですねマイケルさん。
完璧主義者と言われる彼のことですから、
生前ならまず映像公開を了承しないであろうリハ映像なんで、
いつもより素のマイケルさんを見ることができるんですが、
その素のなかに圧倒的なポテンシャルを私は見ました。
いや素だからこそ分かったんです。
つまり、パブリックイメージのマイケル、完璧主義のマイケルが完璧に自己演出したマイケルは、悪く言えばただのマイケルジャクソンなわけです。
それは、たとえば幼いころから聴きすぎていてビートルズの曲の良さが分からなくなっている感覚と同じですね。
ところが、マイコ―の適当なハミングやら口ベースやら、そういったいつもは見られないマイコ―を見てしまったとき、「ああ、やっぱりマイケルは凄い」ということに気づくわけです。
日本一マイケルに詳しい男、ノーナリーヴス西寺郷太さん曰く、完璧主義者のマイケルは実は自分を表現するのが下手だ、ということです。
要はそういうことなんでしょう。
完璧にハイブリッドにカスタマイズされたものしか提示できないというのは、
自己演出として貧弱なのかもしれません。
単純に人間同士のコミュニケーションレベルで考えると、
ところどころ弱さを垣間見せながらも芯の強い部分をチラチラ相手に見せてゆける人間こそが、
世渡り上手のひな形ですからね。
マイケルはそれができなかったんですね。
弱いところを見せたくなかったんですね。
これが逆にもったいない。
なにげない仕草、例えばミュージシャンだったら飲み会なんかで冗談半分にアコギで適当に弾き語りしたときに「あ、こいつやっぱスゲー!」ってなるようなことですよ。
マイケルにそれができれば良いけれど、でもそんなのはマイコ―じゃないでしょう!
二次会のカラオケで歌うマイコーなんて絶対に想像できないでしょう。
つい最近知ったんですが、いや、昔マダムが言ってたような気もするんですが、
マイケルが公式に発表した生映像ってライブ・イン・ブカレストしかないみたいですね。
あとはPVだけらしいのです。
これだけのキャリアで、ですよ。
しかも歌って踊って、つまりステージで魅せるエンターテイナータイプの最高峰の彼がですよ。
これは非常に驚きです。
そんな彼の、完璧主義者の彼の、
リハ映像ですからね、考えれば考えるほどに貴重ですね。
ただ、今の『貴重』というのはおそらくファン目線です。
でもそういった蔵出し映像的な部分は、観ていてほとんど感じなかったのは、
やっぱりおそらくマイケル・ジャクソンという人のうたう歌の素晴らしさなんでしょうよ。
単純に見ていて惹きこまれるっていう、それに尽きるのでしょう。
そして最後に。
THIS IS ITは良い曲でした。
そして私の最も好きな Man In The Mirrorは掛け値なしの名曲です。
フィナーレのスローモーションで私は泣きそうになりました。
★★★★★
"THIS IS IT"を観てきたわ。
アテシMichaelのことを心の底から愛してるのよ。
まぁ、さらっと書いてくわね。
アテシ、このブログに書いた映画を観てほしいなんて思ったことはないんだけど、この映画だけは別よ。
観た方がいいわ。もうステージに立つMichaelを見ることはないし、今後大スクリーンで見る機会もそうないでしょうしね。
もうホントはそれだけ言って終わりにして、後は皆が実際に観てくれればいいんだけど、ちょっとだけ感想を書いていくわ。
もうね、最初の"Wanna Be Startin'"のイントロで鳥肌が立って以降、もうほぼ身動きもせず2時間画面に釘付けよ。
ただ、やっぱりリハーサルなのよね。完全に流していたわ。歌もダンスも。
正直その流してるレベルでもトップアーティストとしてやっていける技量なんだけど。
アドリブはほぼ癖の動きで、彼の一番魅力的なパワフルなダンスは見られなかったわ。
でも、歌は本気じゃないと言っても、キーを下げずに20代の頃のように艶やかな声だったわね。
前回のツアー、13年前のヒストリーツアーではあんまり歌っていなかったし、体調がよくなかったっていうのもあるけど、年齢的などうしようもないものもあるのだろうなぁと思っていたのに、これよ。
劇中の彼の言葉に、オリジナルと同じようにやらないとダメなんだ、っていうのがあって、彼は物心ついた頃から見せる側だったのに、見る人が何を求めているのかちゃんとわかっているんだと思ったけれど、50歳でこの歌声というのは、彼は完全に本気ってことよ。
ダンスにしてもそう。このブランク時、体調のことや、痛み止めの薬漬けのことがあって心配されていたけど世界中から集められた一流の若いダンサーに混じって、全く遜色ないどころか一番目を惹いたわ。ステージ構成といい、完全に本気でかつてないほどのステージを作り上げようとしていたわね。かつてないっていうのは今までの彼のステージだけの話じゃないわよ。もし一回でもこの公演をやることができたら、今までも、今後も、それを越えるステージなんて現れないでしょうね。
それが大げさじゃなく、このリハーサル映像から伝わったわ。
やっぱりリハーサルだから抑えているし、シャウトは聞けなかったけど、やっぱり最高の歌手ね。
そう、彼はダンサー以前に歌手なのよね。
アテシ、Michael=ダンスみたいな風潮があんまり好きじゃないのよ。
まぁいいわ。
軽く書くつもりだったのにどうしても長くなっちゃうわね。
彼と共にステージに立つダンサーなんかも、他の有名人のバックダンサーや演奏者なんかは、この人と一緒にやれて光栄ですなんて言っていながら自分のキャリア、ステップアップのための足がかり、みたいな空気を感じることが多いんだけど、それとは違って本気で「彼とやる」っていうことを望んでいる感じよね。
キャリア以前にそこが彼らの最終地点っていうくらいの空気を感じたわ。
そうね、まだまだ書きたいことあるけど、いったんやめておくわ。
アテシまた見に行くつもりだし。
ぜひ見たほうがいいわよ。
本当に。
あ、ちなみにアテシ、シカヲちゃんと見に行ったのよ。
アテシ彼の感想も読んでみたいわ。
どうもお久しぶりです。駿河シカヲです。
本当にお久しぶりです。
正直なところ、面倒くさくなって投げ出していました。
見た映画すべてレビューするのは性格上無理です。
ごめんなちゃい。
とりあえず、松本人志監督『しんぼる』を。
<作品解説・詳細>
メキシコのとある町。妻子と父と暮らすプロレスラー“エスカルゴマン”は、いつもと変わらぬ朝を迎えていた。しかしその日、妻は彼の様子がいつもとは違うことを感じていた。それは今日の対戦相手が、若くて過激なレスラーだということだけでなく、何かが起こりそうな妙な胸騒ぎを感じていたからだった。一方、奇妙な水玉のパジャマを着た男は、目を覚ますと四方を白い壁に囲まれた部屋に閉じ込められていた。ここがどこなのか、どうして連れてこられたのか…。見当もつかないまま、とりあえず出口を探し始めた彼は、壁に“あるもの”を見つけ…!?
初監督作『大日本人』(07)から2年。松本人志、注目の長編監督作品第2弾が完成した。カンヌ国際映画祭の監督週間で公開され、今年に入ってアメリカで劇場公開されるなど、海外からも熱い注目を浴びた前作。カンヌに足を運び、現地の反応を肌で感じた松本は、最新作では日本語のわからない観客の存在をより強く意識した様子。セリフの応酬ではなく、ほぼ唯一の出演者である松本の表情や動き、さらに“超”日本的なモチーフを登場させるなど、直感的に笑わせる内容になっている。しかしその笑いは、シュールで無邪気で、時にシニカルな松本ワールド全開! この日本が誇る“お笑い”センスが、世界にどう受け取られるのかも気になるところだ。
<レビュー>
今回は世界を意識した笑いを表現したかったようです。
しかし、はっきり言って、というか松ちゃんファンのほとんどが思っていると思うが、
彼の笑いが世界に通じるわけがない。
というと語弊がありますね。それは悪い意味じゃないのです。
それに、ぼくは松本人志の笑いが一番面白いと思っているし、一番好きだ。
「笑い」というのはローカルであればあるほど笑える、ということをどこかで聞いたことがある。
つまり、ごく親しい友人内での狭い狭い共通理解のうえでしか成り立たない笑いこそが最も笑えるのである。
「俺達にしかわからない」感じってあるでしょう。ある種の差別的な意識も作用しているはずなのです。
で、松本人志の面白さというのは、極めてローカルな部分にあると思うのだ。
だから本当は人気があってはならない存在なのだが、才能がケタ違いなのと、浜ちゃんのツッコミの分かりやすさでもって日本の笑いのトップに君臨していると思うのです。
だからよくて日本まででしょう。
特に、言い方で笑わせる部分は、捨てなければならない。
松ちゃんの「言い方の面白さ」は絶対に世界に伝わりませんよ残念ながら。
あと、誰も作ったことがないような、斬新な作品を作りたい、という気概は半端じゃないほど感じる、それはこの映画で最も買いたい部分なのだが、しかしながらその試みは失敗だったでしょう。
かなり駄目だったと思います。
特に後半はかなりクソだと思います。
ラストなんて残念極まりないですよ。
まあネタバレは避けたいのでこれ以上言いませんが。
ライムスターの宇多丸さんが、ウィークエンドシャッフルというラジオのシネマハスラーというコーナーにて、非常に的確な批評をしております。
ポッドキャストで聴けますので、是非そちらを。
言いたいことは宇多丸さんが代わりにほとんど喋ってくれています。
ちなみに「20世紀少年」のほうはほぼ99%同じ意見です。
まあ、しかし、次回作も映画館で観ますよ。
それだけの価値があるってことは間違いないです。
そういう意味では素晴らしい作家なんだと思います。
★★★★☆
丈の短い浴衣を着ている女性なんて死ねばいいのよね。
ミニ浴衣だとか莫迦じゃないかしら。
まぁ平和でいいじゃないって言われたらそうなんだけど。
アテシ最近戦争映画見てるのよ。今まであまり見なかったんだけど。
いや、そんなことないわね。見てたわよ。
最近見てるのは「戦場」映画ね。
アテシ興味惹かれなくて見てなかったんだけど、最近結構見たわよ。
『プライベートライアン』とか『シンレッドライン』とか『プラトーン』とか『フルメタルジャケット』とか『地獄の黙示録』とか色々ね。
初見じゃないのもあったけれどね。
まぁ個々のレビューはシカヲちゃんがしてくれるでしょう。
アテシもこれらの戦場映画からたくさんの衝撃を受けたし、色々と思ったけど、特に思ったことは、みんな長いわよね。
なんでかしらね。
アテシこれからもしばらく戦場映画をあさってみようと思うわ。
中世の戦争をリアルに描いたものとか見たいわよね。
日本の映画も。
できるだけ戦場をリアルに描いたものがいいわね。
お勧めがあったら教えて頂戴。
アテシ自分が爆撃されて死んでもいいから戦争でも始まって、ミニ浴衣なんて着てるアホな女が殲滅したらいいのにと思うわ。せめて有事によって根性入れ替えてくれたらいいのに。
魔女の宅急便を観賞。
風邪引いた。
<作品あらすじ・解説>
魔女の宅急便(1989) - goo 映画
都会へ旅立った魔女の女の子の自立を描く。角野栄子原作の同名小説の映画化で脚本・監督は「となりのトトロ」の宮崎駿、撮影監督は「陽あたり良好! 夢の中に君がいた」の杉村重郎がそれぞれ担当。
魔女の娘は、13歳になると修行の為独立するという古くからの掟があった。キキもそんな女の子の一人で今晩がその旅立ちの日なのだ。翌朝、黒猫ジジと共に港町コリコに着いたキキは大都会に夢中。しかし、誰も相手にしてくれず、早々おちこんでしまうキキだが、偶然お客の忘れ物を届けたことから、パン屋の女主人おソノに気に入られ、その好意で店先を借りて宅急便を開業することになった。張り切るキキだが、不注意で配達中のぬいぐるみを森の中に落としてしまう。そしてそれを拾ってくれたのは絵描きの少女ウルスラだった。こうして何とか初仕事も無事終り、少しずつ町の生活にも慣れていくキキに気のいい少年トンボが飛行クラブのパーティーに招待した。急いで仕事を終わらせ、パーティーに行こうと思うキキだったがそんな時、孫娘に手作りのパイを贈りたいという老婦人の手助けをした為、パーティーに行けなくなってしまい、その上パイの届け先の娘から冷たい態度を受け。そんな中で雨にぬれて風邪をひいてしまったキキを見かねたおソノのはからいで、キキはトンボとデートすることになった。人力飛行機で空を飛ぼうと夢みるトンボの姿にキキの心もほぐれてゆくが、彼の仲間に例のパイの少女を見たキキは、前より増しておちこんでしまい、さらに自分の魔法が弱まっているのに気付く。そんな時ウルスラが訪ねて来た。キキのおちこみようを見た彼女は、キキを自分の家へ誘った。そこでウルスラと語り合い落ち着きを取り戻したキキは、翌朝あの老夫人から連絡があったことを聞きつけ屋敷を訪ねた。老婦人はこの間のお礼にケーキを焼いてくれたのだった。その時、テレビのニュースで飛行船のロープにトンボがぶら下がったまま飛び立ってしまったことを知ったキキは屋敷を飛び出し、掃除夫から借りたデッキブラシに乗って現場へ飛び立った。そして、間一髪でトンボを助けたキキは、人々の歓声の中に降りていったのであった。
<レビュー>
もう今更ですよ。
この作品はもうあれですから。
素晴らしいのは小学生の時からわかってますから。
涙が出そうになりますから。
周辺情報。
魔女の宅急便の原作がついに完結したとのことです。
キキがトンボと結婚したんですって。
『ルージュの伝言』『優しさにつつまれたなら』この二つの名曲はこの映画が作られた時よりも更に十五年ほど前の曲なんです。
制作当時すでに昔の曲だったんです。
七十年代の曲を取り入れた真意は如何に。
「落ち込んだりもするけれど、私は元気です。」という名コピーが全てを語っていますね。
駄目だ。風邪引いて無理。
全然頭が動かない。
★★★★★
葵姐さんからメールが来ました。
「トロリちゃん、アテシ『トマトケチャップ皇帝』のこと書こうかと思ったんだけど、あの映画ってむしろあなた書いた方がいいんじゃないかしら。どう?」
という感じでですね、じゃあってんで書きますってことで今書いてるわけです。
さて『トマトケチャップ皇帝』。これはすごいです。
あのですね、僕はロリコンなんですけど、一方では少年がエロイ体験をするというシチュエーションに興奮するのです。
というかですね、エロス的興奮でいえばそっちの方が興奮します。
まぁその手の映画といったらシルビア・クリステルの『個人授業』とか、『子供は何でも知っている』だとか『おっぱいとお月さま』とか『好奇心(原題"Le Souffle au Coeur")』とか、以前に葵姐さんが書いた『思春の森』なんかもそうですね。
で、『トマトケチャップ皇帝』です。これは寺山修司氏による1971年の作品です。
知っている人も多いとは思いますが、要は子供が皇帝になったらどうなるかって話です。
設定があるだけでストーリーなんて特にないんですけどね。
子供の欲望のままの世界です。気に入らない大人は容赦なく処刑されます。
欲求はストレートかつ公平に剥き出されてます。
エロスです。落ちも特にないです。
まぁストーリーもあってないようなものだし、映像を見て楽しむ映画なんでもう特に言うことないんですね。
まぁこの映画見ようと思ってもなかなか見れないと思うんですけど、どれくらいすごいのかっていうのをちょっと画像で乗せてみようかと思うのです。エロス関係の部分で。
では"More..."をクリックしてください。画像を載せときます。
宇多丸のラジオをポッドキャストで聴きながら書き始めています。
山田洋次監督『隠し剣 鬼の爪』のレビューです。
<作品解説・あらすじ>
隠し剣 鬼の爪 - goo 映画
幕末の東北。海坂藩の平侍、片桐宗蔵(永瀬正敏)は、母と妹の志乃、女中のきえ(松たか子)と、貧しくも笑顔の絶えない日々を送っていた。やがて母が亡くなり、志乃ときえは嫁入りしていった。ある日宗蔵は、きえが嫁ぎ先で酷い扱いを受けて寝込んでいることを知り、やつれ果てたきえを背負い連れ帰る。その頃、藩に大事件が起きた。かつて、宗蔵と同じ剣の師範に学んだ狭間弥市郎が、謀反を起こしたのだ。宗蔵は、山奥の牢から逃亡した弥市郎を切るように命じられる…。
アカデミー外国語映画賞にノミネートされた『たそがれ清兵衛』から2年、山田洋次監督が、再び藤沢周平の小説をスクリーンに映し出した。原作は、隠し剣シリーズの「隠し剣鬼ノ爪」と、男女の愛を描いた短編「雪明かり」を組み合わせたもので、山田監督らしい綿密な人間描写やコミカルな要素が取り入れられ、重層的なドラマが展開していく。「山田組」の撮影現場は上出来以上のものを要求されることで知られているが、主演の永瀬正敏は、マゲのために本当に頭を剃りあげたほど、熱を入れて宗蔵役に挑んだ。
愛する者の幸せを願う心、世の理不尽に悔しさをかみ締めながら信念に生きる人間たちの姿は、『たそがれ清兵衛』同様に、観客の胸を震わせるだろう。庄内弁の柔らかさも心地よいが、セリフ一言に人物の表情が現れて、粋を感じることが出来る。冨田勲氏の壮麗な音楽も心を打つ。
<レビュー>
2000年代に入ってから、山田監督は藤沢周平の時代小説を映画化した作品を三本撮っている。
それが2002年『たそがれ清兵衛』であり、2004年『隠し剣 鬼の爪』であり、2006年『武士の一分』である。
今回レビューする『隠し剣 鬼の爪』は、他の二作品と比べ幾分地味である。
『たそがれ~』と『武士の~』は大きな話題になったが、『隠し剣~』は大きな話題にならなかった。
まあ、『たそがれ~』は米国アカデミー賞の外国映画部門にノミネートされて作品自体が評価され、『武士の一分』はキムタク主演ってことで公開前から大きな話題になったわけで、それに比べるとこちらは地味なのはまあ仕方がない。
しかしですね、この作品もなかなかやりよるのです。
藤沢周平三部作の山田洋次はそれまでの凡庸極まりない作品とは違ってなかなかのセンスを発揮している。
この作品のクライマックスが凄い。
そう、今回はこれを語りたいのだ。
これが凄いのです。
いいですか、『たそがれ~』の真田広之と田中泯の決闘シーンがありますね。これからも語り継がれるであろう、緊張感に満ちたあの有名なシーンです。
しかしですね、場合によっては、『隠し剣 鬼の爪』のクライマックス、つまり、あの一瞬のシーン、わかりますかね、永瀬正敏が緒方拳を暗殺するシーン、これはね、ある意味『たそがれ~』のクライマックスを個人的には遥かにしのぐ名シーンだと思っているわけです!
このシーンは、観なさい!
このシーンだけでもいい。それだけで十分だ。
これは日本映画史上に残る名シーンですよ個人的には。
山田洋次といえば、もうこれですよ。
はっきり言ってぼくは山田洋次は駄目な監督だと思うのです。
『幸福の黄色いハンカチ』なんて吐き気がするぐらいの駄作だと思うし、『キネマの天地』とか『寅さん』シリーズや『学校』シリーズなんていうのは平板極まりない演出に辟易するわけです。
けれどね、あの一瞬の素晴らしいシーンだけ、あれだけでぼくはもう山田洋次は良い監督だと後世に伝えようと決心したわけです。
わかりますか。
そのぐらいの素晴らしいシーンです。
映画を観たらやっぱりゾクゾクしたいでしょう。
それならとりあえず、この作品の暗殺シーンを観なさい!
で、例によってヒロインの評価をしたいのですが、
まずその前に『たそがれ清兵衛』のヒロイン宮沢りえと『武士の一分』のヒロイン壇れいは凄く良いということを言っておきます。
そんでもって今回の松たか子も上記の二人と同じようなたたずまいのヒロインを演じている。
つまり、まあおおざっぱに言えばおしとやかで家事ができてしっかりしていて優しくて芯が強いっていう、いわば我々の好む典型的な、ステレオタイプの正しいヒロインです。
ただやっぱり宮沢りえや壇れいに比べるとどうしても華がないっていうか、まあ凄く頑張っているんですがね、というかそもそも松たか子の顔をそこまでぼくが美人だと認めていないというのが大きいんだけど、つまりはもう一歩、惜しい!ってことです。
でも頑張ってます。
いいと思います。
しかし、それにしても最後に出される必殺技(隠し剣)が強烈です。
いやあゾクゾクする。
(追記)
これらの三部作は、演者の身体的な優位性を第一に撮っている部分が結果的に正解、ということが共通して挙げられる。
『たそがれ~』の決闘シーンは真田広之の運動神経の良さと田中泯の前衛舞踏家としての所作のセンスが長いカット割りでおさめられているし、本作の暗殺シーンも、シュン!と切ったあと、俯瞰シーンで見せている。つまり緒方拳と永瀬正敏の動きだけで見せているのだ。
切って、立ち去る永瀬正敏。切られて倒れる緒方拳。
この撮り方が非常に大胆かつ繊細で素晴らしいのは、動きを俯瞰でしかも僅かな採光で撮っているからだ。
両者の動きだけが純粋に昇華されて見える。
★★★★☆
『北の国から '92巣立ち』です。
今更です。
あのとき一気にレビューしておけばよかった。
<作品解説>
(amazonより)
都会を捨て、北海道の富良野の奥地で生活を営む黒板五郎と、彼の2人の子供たちの成長、そして周囲の人々の人生をも描いていく人気ドラマシリーズのスペシャル版第5作。蛍を富良野の病院に就職させたい五郎だったが、蛍本人は恋人の発案でもある札幌行きとの間で揺れる。純は東京のガソリンスタンドで働きながら、知り合った女の子を妊娠させてしまう。子供たちを心配しつつも、これまで以上に控えめに、親元を巣立っていく彼らを静かに見守る五郎の姿が胸を打つ。また、正吉、こごみ、さらには五郎の妻で純と蛍の母である令子といった懐かしい人々も登場、シリーズのある段階での集大成的な側面も持つ作品である。
http://www.amazon.co.jp/%E5%8C%97%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%8B%E3%82%89-92-%E5%B7%A3%E7%AB%8B%E3%81%A1-DVD-%E7%94%B0%E4%B8%AD%E9%82%A6%E8%A1%9B/dp/B00007BKQE
<レビュー>
とにかく周りに北の国からシリーズを観ている人が少ないと。
で、この作品は良くも悪くも印象的なシーンが多いので、いろいろ語れることが多いと。
だから観て欲しいと、周りにすすめまくっているっていう話だったんですが、
このひと月の間、北の国からを忘れておった。
いやしかしね、この『巣立ち』はどうだろうね。
ちょっと停滞ぎみかな。
いや、話は進むんですよ。
みんな成長するんです。
悲しいほど青春ですよ。
ドラマティックですよ。
でも、どこかしら退屈。
「誠意って何かね」
北の国からで、最も有名なセリフかもしれません。
このセリフがついに登場します。
ここがね、このセリフは特に好きじゃないんですが、
このセリフをしゃべっている菅原文太に土下座する五郎が死ぬほどわびしいんですわ。
そして、自分の不始末に頭を下げる父親を悲しく思う純の情けなさですわ。
たまんないですわ。
人間って悲しいですわ。
草太兄ちゃんの結婚のあたりは非常に駄目な感じ、ドラマ的にチープな感じで、そこがいい感じ、やな感じですわ。
あーもう「感じ」だけで語りたいわ。
正直このブログ面倒くさいんですわ。
でも続けることに意義があるんですわ。
しかしね、この先も知っているからなんですが、
純は本当に情けないよね。
まるで情けないよね。
でも、みんなだって情けないよね。
★★★★★
一か月半ぐらい前にルパン三世のルパンVS複製人間が放送されてたんですよ。
観たのわすれてました。
<金曜ロードショーHP>
http://www.ntv.co.jp/kinro/lineup/20090619/index.html
<作品解説・あらすじ>
(金曜ロードショーのHPから)
ルパンが処刑された!?
ルパンを逮捕することだけを目標に生きてきた銭形警部に、こんなショッキングなニュースが舞い込む。そこで銭形警部は真相を確かめるべく、ルパンの亡骸が眠るドラキュラ城へと急ぐ。そして棺の蓋を開けると、そこには安らかな顔をしたルパンの死体が……な――――い! ルパンは生きていたのだ。嬉しさと悔しさが同時に銭形を襲う。そこへ本物のルパンが登場。「おのれ、ルパンめ!!!」。男銭形の刑事としての血が激しく沸き立つのを横目に、ルパンは颯爽とその場を去っていく。
ところ変わってエジプトのファラオの墓。ルパンの次なる目標は、不二子に依頼された、ピラミッド内に眠る「とある石」だ。厳重なセキュリティとしつこい銭形を撒き、相棒の次元と五右ヱ門の強力助っ人も加わり、無事この石を盗みだしたルパンは、依頼主の不二子へと石を手渡す。しかし、不二子もまた自ら“神”と名乗る謎の男・マモーに依頼されていたのだった。一体この石にどんな価値があるのか? なんと、その石は人間に永遠の生命を与えると言われている「賢者の石」だったのだ。こんな石ころになんの価値があるのか分からないルパンは、不二子に偽物を渡し、彼女の動きを観察することにする。しかし、そのことでマモーの怒りをかい、ルパンたちはマモーの執拗な追跡にあい、さらに不二子の誘惑にまんまと引っ掛かり、ついには捕えられ、本物の賢者の石も奪われてしまう。
罠に落ちたルパンが連れこまれたのは、ナポレオンやヒトラー、毛沢東やジャンヌ・ダルクといった世界史に大きな影響を与えた人物が生きている不思議な島だった。そして、この偉人たちはマモーのクローン技術によって複製された人々で、マモー自身も1万年前から自らを複製し続けた複製人間(クローン)だという驚愕の事実が明かされる。もちろん、そんな非現実的な話はてんで信じないルパン。するとマモーは「君もこのコレクションに加えたい」とルパンの命を狙う。さすがのルパンも危うし!と思われたその時、次元と五右ヱ門が絶妙なタイミングで助けに現れ、マモーを射殺して島から逃げだすことに成功する。
が、これで安心してはいけなかった……。コロンビアの田舎町のホテルで休息をとっていたルパン一行の元へ、死んだはずのマモーが再度現れ、不二子をさらって行ってしまったのだ。不二子に騙されても凝りないルパンにあきれた五右ヱ門はルパンの元を去り、次元はマモーの力を前に諦めモード。ルパンは不二子を助けるため、単身敵陣に乗り込み、マモーとの全面対決を迎える。奇想天外な兵器を操り、謎だらけの島に、無防備で乗り込んだルパンにはたして勝算はあるのか?
誰よりも人間臭いルパンと神との戦いが、今始まった―――。
<レビュー>
いやーあれですよ。
すみません、内容をほとんど忘れています。
結構面白かったですよ。
あの、前にカリオストロのレビューの時に言ったんですが、
ルパンシリーズを私はほとんど観たことがないのです。
ちゃんと見たのはこの前のカリオストロに続く二作目です。
この作品はね、多分かなり面白かったですよ。
エンターテイメント性はカリオストロぐらいの感じで、テーマ的には幾分真面目だったような。
不老不死がどうのこうのみたいな。
まあその辺はもう今更興味ないのですが、
とにかくなんというかカリオストロに比べると、ややカオティックな印象です。
ただね、ルパン三世ってのは、ちょっとしたかんじですな。
大人のエンターテイメントなんじゃないかな。
峰不二子はやっぱセックスシンボル足り得る存在です。
カリオストロを観たときは、あんまり印象になかったけれど、今回はルパンと同じぐらいの存在感を放っておりました。
以上です。
すんませんぼんやりとしたかんじで。
★★★☆☆
駿河シカヲっすぅ~。
そういえばひと月ほど前に『ハゲタカ』を観に行ったんすぅ。
レビューするっすぅ~。
もうダメっすぅ~
<公式HP>
http://www.hagetaka-movie.jp/index.html
<作品解説・あらすじ>
ハゲタカ - goo 映画
世界金融危機 前夜。日本のマーケットに絶望し、表舞台から姿を消した天才ファンドマネージャー・鷲津の元に、かつての盟友・芝野が現れる。中国系巨大ファンドが買収に乗り出した、大手自動車メーカー「アカマ自動車」を危機から救ってほしい、というのだ。日本を代表する大企業「アカマ」の前に突如現れたのは、“赤いハゲタカ”こと劉一華(リュウ・イーファ)。豊富な資金を背景に、鷲津を圧倒し続ける劉ら中国ファンドの真の目的とは!?
“企業買収”という斬新なテーマ、現実の経済界の動きをダイナミックに取り入れたストーリーが大反響を巻き起こしたNHK土曜ドラマ「ハゲタカ」。世界でもっとも権威ある国際番組コンクール「イタリア賞」を始め、国内外で数々の賞を受賞したドラマが、スクリーンで復活する。今回も中国経済の台頭、派遣切り、そしてリーマンショックに端を発する世界金融危機まで、タイムリーな経済トピックスを巧みに内包。虚構でありながら、現実の経済ニュースの“裏側”を切り取ったかのような、同シリーズならではの魅力は健在だ。今回、ハゲタカこと鷲津を演じる大森南朋、鷲津の元上司で盟友の芝野役・柴田恭兵らオリジナルキャストに闘いを挑むのが、玉山鉄二 扮するファンドマネージャー・劉だ。その真意も、彼自身の素性も謎に包まれた劉。クールでミステリアスな顔に隠された、彼の素顔も大きな見どころとなっている。
<レビュー>
別に期待していなかったっす。
ドラマは何年かに一回の傑作ですがね。
ただ、人気ドラマの映画化で良かったことなんて日本ではただの一度も無かったと記憶しているわけで、全然期待していないんです。
でもわざわざ観にいったってことから、ぼくが如何にドラマ版のハゲタカが好きかってことを察して欲しいっす。
それを踏まえた上でこれからボロクソに批判するので察して欲しいっす。
まあこれは今になって考えると駄作ですね。
まずドラマを観ていないと、急にでてくる『重要っぽいチョイ役』とか、急にでてくる『重要っぽい台詞』に対処できないでしょう。
先日ご結婚された松田龍平君がでてきましたけれども、映画だけ観た人は「は?誰コイツ?なんでこんな堂々と出てる感じなの?」って思うでしょう。
そう、彼と主人公鷲津の関係はドラマで観ないとわからんのです。
それからね、ドラマの重厚感を映画に移行するとなんでこんなに陳腐なんでしょうか。
あれはドラマ限定のシリアス劇ですね結果的に間違いなく。
監督が駄目だったのかな。
やっぱ経済ドラマを映画で撮るなら、金融腐蝕列島<呪縛>を倣って欲しかったです。
演出面での未熟さ。
相変わらず画面が無意味に揺れていてガッカリ。
これはもうドラマでしかやらないで欲しかった。
ありがちな音楽挿入。
これも最近の糞日本映画の流れ。
あとは何と言っても、そう、とにかくこれが一番なんですが、
ストーリーが破たんしている。
無茶苦茶です。
特に後半。
いや、もちろんアレですよ、そういう映画はそれとしていいけど、
これはあくまでも現代を生きる我々の生活のリアリティに沿ったドラマでしょうよ。
中国から来た玉山鉄二の演技は凄く良かったのに、彼の周辺情報にまったくリアリティがない。
最後は突然彼が死んで、は?って感じだし。
でもね、やっぱりドラマのファンとしては凄くうれしいんです。
鷲津演じる大森南朋の眼光は相変わらず凄いし、
芝野のどこがやり手なのか分からないけれど柴田恭平のオーラバリバリの演技なんとなく説得力をもたせてしまうし、
想像の及ばない、桁の違う金額が動いてゆくダイナミズムを堪能できるし、
エンディング曲好きだし、
まあとにかくドラマ版のファンは観ておいて損はないでしょう。
ルーキーズやごくせんよりは数億倍マシなんじゃねーのかなって感じです。
というかですね、
ハゲタカのドラマ版は、観なさい!
近年稀に見る傑作ですよ。
映画はDVD化したあとレンタル半額の日に借りなさい。ついでのような感じで。
本当は一緒に行った友人と語りあった真面目な考察をいろいろ書きたいのですが、
ぶっちゃけ忘れちゃったんで、割愛します。すんまそん。
★★★☆☆
こんばんは駿河シカヲです。
書きたくないんですが、もっと良い映画を見たはずなんですが、
このクソ映画を観てしまったことを何より覚えているんです。
テンション下がります。
20世紀少年パート2です。監督は堤幸彦です。はあ・・・またこのアホ監督だ。
<公式HP>
http://www.20thboys.com/part2/
<作品あらすじ・解説>
20世紀少年-第2章-最後の希望 - goo 映画
西暦2015年。2000年に起こった「血の大晦日」は、ケンヂたちが行ったものとされ、それを阻止した“ともだち”は世界の救世主として崇められていた。ケンヂの姪、カンナは高校生に成長し、学校で習う「血の大晦日」に憤りを感じていた。そんなカンナは学校で問題児扱いされ、「ともだちランド」に送られることに。それは、社会のルールからはみ出した人間を洗脳する施設だった。
浦沢直樹原作の人気コミックの映画化第2章。第1章で登場したケンヂの姉が残した娘、カンナが主人公となる。ケンヂが姿を消してから、ユキジに育てられたカンナは、「血の大晦日」の真相を知っているため、“ともだち”に洗脳された社会に反発していた。そして、「ともだちランド」で「よげんの書」の謎を解くカギを見つける…。唐沢寿明、豊川悦司らに代わり、ストーリーを引っ張るのは、カンナ役の平愛梨。少年マンガのヒロインらしいキュートでタフな少女を凛とした表情で演じている。その他、古田新太、手塚とおる、ARATA、小松政夫など、脇にも個性的なキャストが配されているのも見逃せない。監督は、第1章から手がけている堤幸彦。
<レビュー>
もう今から堤幸彦の悪口しか書きません。
決定しましたよ。堤幸彦が映画監督として軽蔑します。
あいつに金を出す人間はもっと軽蔑します。
この馬鹿が映画を何にも分かってないというのは、小学生でも分かってる。
今回はおいてけぼりもいいとこで、何より相変わらず演出が最低だ。
何なんだ、あの延々と続くフラッシュは。
馬鹿じゃねーの。
はっきり言って、町山智浩より怒っているよぼくは。
死ね。こういう映画は死ね。ゴミだ。
今年のワースト1です。
でも、ひとつだけ、ひとつだけ褒めておこう。
配役は原作のイメージに近いです。
小泉響子役の木南晴夏が好きだな。
★☆☆☆☆
更新が滞っておりました。
このブログを始めた時、観た映画を片っ端からレビューしていこう、
どんなにクソみたいなレビューでも残していこう、
と、そのように思っていたのですが、
ここまで更新が溜まってしまうと、もう無理です。
もう何を観たのか忘れました。
とりあえず、覚えているのをレビューします。
三池崇史監督「スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ」を観ました。
<公式サイト>
http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/sukiyakiwesterndjango/
<作品あらすじ・解説>
スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ - goo 映画
壇ノ浦の戦いから数百年、平家の落人が拓いた山あいの寒村“湯田”は、埋蔵金の噂を聞きつけ押し寄せたよそ者たちに荒らされ放題だった。そして今、平清盛の平家ギャングと源義経率いる源氏ギャングの果て無き抗争の真っ只中に、さすらいのガンマンが流れ着く。清盛も義経も凄腕のガンマンを用心棒にしようと画策するが、寡黙な男が目を留めたのは、清盛への復讐心に燃え、義経の元に身を寄せる女・静だった。
マカロニ・ウエスタンがあるならスキヤキ・ウエスタンがあったっていい。かつて黒澤明の名作『用心棒』が翻案されてイタリア映画『荒野の用心棒』が生まれたのだから。しかも全編英語のダイアローグが、源平合戦と西部劇がミックスされた異空間にぴたりとはまる。さらには、伊藤英明の寡黙なガンマン、佐藤浩市演じる卑怯者の清盛、伊勢谷友介の残忍で美しい義経、香川照之の壊れゆく保安官等々登場人物の造形が秀逸で面白いのだ。クエンティン・タランティーノと桃井かおりの秘められた絆も、北島三郎の主題歌も、もちろん体を張った泥だらけの本格アクションも申し分ない。これは、監督・三池崇史が送る娯楽活劇の決定版だ。
<レビュー>
あれです。これはタランティーノのノリが許せる人、もっと言えばキル・ビルを許せる人は、
大丈夫でしょう。
B級映画を金かけて撮ってます。
まあぼくは許せます。
こういうのは楽しめばいいんです。
楽しみ方はなんでもいいんです。
普通にフィクションを楽しむのも良し、映画マニア的にメタフィクションを楽しむのも良し。
全体的に、非常に「映画的」な映画です。
わかりますかね。
ああ、映画だなあ、って感じです。
だから、良いってことにしましょう。
いろんな批判があると思いますが、無視しましょう。
これはタランティーノ色のメガネをかけたセルジオ・レオーネかと思いきや、最終的にはほとんど何もかもがクロサワでした。
静御前(?)を演じる木村佳乃が悲しいほどエロくない。
これは一番の不満です。
いつも言っているんですが、ヒロインは大事なんです。
なんとか頑張ってジェシカ・アルバを起用できなかったものですかね。
ちなみに、全員英語を喋ります。
英語を喋るのにみんな必死です。
唯一、ただ見ているだけで惹きこまれるのは伊勢谷友介です。
彼の顔は、こういった場合に優位性を持っています。
窪塚君を超えましたかね。
どうでしょう、褒めすぎですかね。
香川照之は大好きなんですが、今回の香川さんの演技は良くも悪くも最早オナニーですね。
いや、でもこれは楽しめます。
無駄に豪華なキャストとか。
もう少しテンポが良ければ、もっと楽しめます。
三池崇史にあたりはずれが多いのは、もう全然オッケーです。
今回はハズレですが、なんでもやっちゃう三池監督が好きです。
★★★★☆
<ウィキペディアの紹介>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%8B%E3%82%89
<レビュー>
何故ぼくは『北の国から』をこれほどまでに観て欲しいと思っているのか。
周囲の人に、誰彼構わず奨めまくっているのだけれど、全員がこのドラマを観て感動してくれるとは思っていない。
むしろ、北の国からを観て、たいして面白くないという感想を持つ人の方が、かえって多いような気がする。
作品に怜悧さはない。
センスも良くない。
演出面に関して言うと山田洋次などの映画に似た愚鈍さに満ち溢れている。
これをTVドラマとしてではなく、映画として鑑賞した場合、せいぜい寅さんぐらいの評価であろう。
だのに何故周囲の人に観て欲しいと思っているのか。
いろいろ考えた結果、「『北の国から』には、とにかく印象的なシーンが多く、それだけに語り合いたくなるのではないだろうか」という答えに行きついた。すっきりした。
それが名シーンかどうかはわからない。ただ、印象に残る。そんなシーンの目白押しなのが、『北の国から』シリーズなのである。
それで、'89帰郷である。
'87初恋では、純が初恋をするのであったが、今回は年頃になった蛍にも初恋の嵐が訪れる。
前回は割と脇役に徹していた彼女に訪れた青春の輝きを見逃すな!
突然だが、今日は調子が悪いのでこれにて!
とにかく観ろ!
そして、語り合おう!
★★★★★
みなさんは先日のゴールデンで放送された『たそがれ清兵衛』は観ましたかい。
ぼくは録画しておきました。
そんでさっき観ました。
他のレビューはほったらかしにしておいて、覚えているうちに感想をメモします。
<公式HP>
http://www.shochiku.co.jp/movie/seibei/
<作品解説・詳細>
たそがれ清兵衛(2002) - goo 映画
殺伐とした幕末の世、子持ちの寡男である下級武士の生き様を描いた時代劇。監督は「十五才 学校・」の山田洋次。藤沢周平の3つの短篇を基に、山田監督と「釣りバカ日誌13」の朝間義隆が共同で脚色。撮影を「親分はイエス様」の長沼六男が担当している。主演は、「助太刀屋助六」の真田広之と「うつつ UTUTU」の宮沢りえ。第76回本誌日本映画ベスト・テン第1位、日本映画監督賞、日本映画主演男優賞(真田広之)、日本映画主演女優賞(宮沢りえ)、日本映画新人男優賞(田中泯)、日本映画脚本賞受賞ほか国内の数々の賞を独占するほか、2003年アカデミー賞外国映画賞にもノミネートされた。他の受賞は、第53回ベルリン国際映画祭出品、第26回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞(真田広之)、最優秀主演女優賞(宮沢りえ)、最優秀助演男優賞(田中泯)、最優秀脚本賞、最優秀撮影賞、最優秀照明賞、最優秀編集賞、最優秀録音賞、最優秀美術賞、最優秀音楽賞、新人俳優賞(田中泯)、優秀助演男優賞(小林稔侍)、優秀助演女優賞(岸惠子)受賞、第57回毎日映画コンクール日本映画大賞、男優主演賞(真田広之)、女優助演賞(宮沢りえ)、撮影賞、録音賞、技術賞(中岡源権)受賞、第45回ブルーリボン賞作品賞、助演女優賞(宮沢りえ)受賞、第27回報知映画賞作品賞、監督賞、主演女優賞(宮沢りえ)受賞、第15回日刊スポーツ映画大賞作品賞、監督賞、主演男優賞(真田広之)、助演女優賞(宮沢りえ)受賞、日本映画ペンクラブ賞会員選出ベスト5日本映画第1位、第24回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第3位、平成十四年度文化庁映画芸術振興事業作品。
幕末、庄内・海坂藩の下級藩士・井口清兵衛は、妻に先立たれた後、幼いふたりの娘と年老いた母の世話、そして借金返済の内職の為に、御蔵役の勤めを終えるとすぐに帰宅することから、仲間から"たそがれ清兵衛“とあだ名されていた。ある日、かつて想いを寄せていた幼なじみで、酒乱の夫・甲田に離縁された朋江の危難を救ったことから、剣の腕が立つことを知られた彼は、藩命により上意討ちの手に選ばれてしまう。秘めていた想いを朋江に打ち明け、一刀流の剣客・余吾の屋敷を訪れた清兵衛は、壮絶な戦いの末に余吾を倒す。その後、朋江と再婚した清兵衛。だが仕合わせも束の間、彼は戊辰戦争で命を落とすのだった。
<レビュー>
だいたい山田洋次なんてのは、過大評価されすぎなダメ監督なんですよ。
堤幸彦よりは100倍マシですがね。
いままで観てきた山田氏の有名な作品、寅さんしかり、幸福の黄色いハンカチしかり、学校しかり、とにかく演出が平板でつまらないんです。
まあ、寅さんシリーズはなんだかんだ観てしまうのですがね。
しかし、この映画は本当によくやりました。
実はもうこれを観るのは三回目なんですが、まあ何度観ても感心するわけです。
別に世間の人が言うように泣きはしないですけどね。
話の内容も別に感動しないんですがね。
正直2000年代の山田洋次先生の作品は結構良く出来ています。
ただ、『母べえ』だけはどうしても観る気になれないので一生観ないと思いますがね。
まあとにかく、時代劇になると結構おもしろいじゃんっていう感じで、山田先生を見直しているわけです。
まず、この作品で最も素晴らしいのが何と言っても主役の真田広之です。
彼のアクションは主役級日本人俳優ではぶっちぎりでナンバー1ですね。
まず彼をたそがれ清兵衛役に配した時点で、良い殺陣を撮る下地ができているわけです。
しかし演出の下手くそな山田監督がそれをだいなしにしてしまう可能性があるわけですが、
今回は非常に良い。
まずなんといっても光の演出が良い。
全体的に暗いのが正解です。
あの暗さの中で、いろんなものが浮かび上がってくるわけです。
こちらはなんだなんだ?と惹きつけられるのです。
暗いところからモヤ~っと浮かび上がってくる田中泯の顔なんてもう最高ですね。
分かってますね。
『地獄の黙示録』のカーツ大佐(マーロン・ブランド)のときもあんなんだったけど、あのときのマーロンブランドはクソだから、まあ、こっちのほうが好きです。
いや、全体的には『地獄の黙示録』のほうが好きだけど、カーツ大佐のときのマーロン・ブランドより田中泯のほうがぼくは好きです。まあ、それだってドン・コルレオーネのときのマーロン・ブランドはもっと凄いんだけど。
田中泯と真田広之の決闘シーンは見モノです。
でもこれは後々まで語り継がれる有名なシーンだろうし、既にいろんなところで論じられているってことで今回は割愛。
面倒くさいだけなんだけどね。眠いから。
まあでもここのシーンは必見です。ここだけでも観て損はないでしょう。
宮沢りえは美しいですね。
所作も見事です。
言うことないでしょう。
ちなみに『武士の一分』の壇れいも同じく美しいです。
ヒロインがバッチリだと、やっぱり観ていて気持ちが良いですね。
眠くならないですね。
『隠し剣 鬼の爪』の松たか子は、やっぱり宮沢りえと壇れいと比べると全然敵わなかったですね。
それだけにあの作品は残念です。
あと何が言いたいのだったか。
忘れちゃったな。
ああそうだ。
田中泯が真田広之に斬られたあとの、地獄の演技は凄いです。
前衛舞踏家の本領発揮です。
あれは圧倒されます。
黒澤明『乱』の仲代達矢やピーターを思い出したけれども、考えたらあんなのは比ではないですな。
いや、『乱』のほうが面白いけど。
★★★★☆
ロベルト・ロッセリーニ監督「ドイツ零年」を観ました。
<作品解説・詳細>
ドイツ零年(1948) - goo 映画
「無防備都市」のロベルト・ロッセリーニが「戦火のかなた」についでベルリン・ロケした一九四八年作品。同年ロカルノ国際映画祭に入賞した。ロッセリーニ自身のオリジナル脚本から、彼とカルロ・リッツァーニ、マックス・コルペットが脚色している。撮影はロベール・ジュイヤール、音楽は「戦火のかなた」のレンツォ・ロッセリーニ。出演者はすべて無名の素人俳優で、エドムンド・メシュケの少年を中心に、エルンスト・ピットシャウ、インゲトラウト・ヒンツ、フランツ・クリューゲル、エーリッヒ・ギュネらが共演する。なお本作品はイタリア語版で、その監修にはセルジオ・アミディが当っている。
※ストーリーの結末が記載されているので注意して下さい。
第二次大戦直後のベルリンは、全く廃虚に等しい街であった。焼けるビルの一角に追いつめられているケーレル一家では、父(エルンスト・ピットシャウ)は回復の望みのない病床で死にたい死にたいと家族を手こずらし、娘エヴァ(インゲトラウト・ヒンツ)はひそかに夜のキャバレに出かけては外人と交際して家計を助け、長男のカール・ハインツ(フランツ・クリューゲル)はナチ党員の生き残りで、警察の眼を逃れて家でごろごろしていた。そして末子のエドムンド(エドムンド・メシュケ)は、敗戦以来小学校にも通わず、街で物品の交換をしたり、元の小学校教員で今は闇屋をしている男(エーリッヒ・ギュネ)の手先となって、ヒットラーの演説レコードをアメリカ兵に売ったりしていた。父親の病状は悪化し、医者の骨折りでやっと慈善病院に入院出来たが、一家の貧乏はいよいよつのった。エドムンドは再び旧師をたずね仕事をねだったが、今度ははねつけられ、今の世に弱い者はむしろ死ぬべきだとさえ言われた。父は退院し、ぐうたらなカール・ハインツと口汚くののしり合う日がつづいた。エドムンドはついに或夜茶の中に劇薬を入れて父にのませた。戸別調査に来た巡査に兄はひかれて行き、その騒ぎにエドムンドは家を飛出した。翌朝旧師に父殺しを告げると、彼は仰天してなす所を知らず、絶望したエドムンドはひとり廃虚をさまよい歩いた末、焼けビルの上から父の柩が墓地に運ばれていくのを見下しつつ、下の街路に身を投げた。
<レビュー>21世紀の映画はスピード感がある。テンポが速くてカット割りも細かい。
そういうのに慣れているものだから、子供のころ、凄くテンポが速くてわくわくしてジェットコースターみたいで面白かったなあって記憶がある作品を今になって見直すと、意外なほど遅いことに驚いたりすることがあったりする。
第二次大戦後の荒廃したヨーロッパで撮られたこの映画のスピード感は、最近の映画のスピード感とは違う類のものである。
実際は速くないのに速く見えるのは一体何故なのか。
これはいわばロッテの成瀬やソフトバンクの杉内・和田などのストレートである。
実際は140キロぐらいなのに、バッターにしてみると150キロ以上に感じるというやつである。
出どころの見えない投げ方をする左腕の投手に多い。
まあそれはいいとして、この作品のが早急に思えるのは、メッセージを伝えようとする迫力、あの異様な迫力に圧倒されたからなのだろうか。
映画というものはつくづく恐ろしいものだ。
そう感じた。
ただし、やはり今回も、ネオレアリズモに対する、現代に生きる私の接し方が分からない。
「無防備都市」を観たとき、ネオレアリズモ云々より、ただただ質の高い映画だと感じた。
ドキュメンタリー的な部分が強いのかと思いきや、意外なほどドラマツルギーがしっかりなされていた。
それはこの作品も同じで、話がちゃんとしている。
ヌーヴェルヴァーグの映画よりもよっぽど分かりやすい。
冒頭のナレーションでまず、子供の人権がどうのこうの語られる。
はじめにテーマがなんとなく提示されてしまう映画がぼくは好きではない。
ミスチル的な何かを感じてしまう。
あの北京五輪の曲ありますね。
「一番きれいな色ってなんだろう?一番光ってるものってなんだろう?」ですか、あの問いかけを聴いた瞬間に、ああこの人達の(最近の)音楽は本当に苦手だなあと思ってしまうのです。
で、この映画は冒頭で何やかんやとオラオラと高らかにイデオロギー云々を語りだすのです。
まあ普段のぼくならばそこでじんましんがでる勢いで拒否ってしまうのだが、昔の白黒映画の、しかも第二次大戦直後のまだ復興していないドイツの危機的状況下で語られる臨場感、独特なヒリヒリする感覚があったりして、逆に気持ちが盛り上がったことは事実である。
ただああやってイデオロギー云々を語られてしまうと、ネオレアリズモにも、教条主義的な縛りがあったりするんじゃないだろうかと変に勘繰ってしまう。
それが正しいか正しくないかは別にして、そう思ってしまったことが残念。
社会性が強い映画は苦手ではあるけれども、映画は常に社会性と切り離せない関係にあるのだろう。
仕方がない。
これは時代、社会の過激さが反映されすぎた哀しい映画である。
そして大変貴重である。
社会的でない映画は、おそらくひとつも無い。時代劇であろうと、SFであろうと。
社会的でない映画がもしあったとすれば、それはきっと映画ではないんだな。
なにもオリバー・ストーンやスパイク・リーや若松孝二みたいなのが良いって言っているわけではないのだけれども。
ラスト間際、非常に美しいシーンがあります。
荒廃した町をさまよう少年。
ふいにパイプオルガンの響き。
教会から流れている音楽なのです。
曲はゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルの「ラルゴ」です。
クラシックで私が最も好きな曲です。
ここでもう少し余韻が続いて欲しいところで、音楽がぶつ切りになります。
音楽があと三十秒続いていたら、私は泣いたでしょう。
でも、ぶつ切りで良かった。
あの、少年があてもなくさまよい続けるくだりの断片をひろい集めるようなカット割りが素晴らしい。
http://www.youtube.com/watch?v=P-kS8tNAvJM&feature=related
ヘンデルの「ラルゴ」という名前は速度記号のひとつであって、「オンブラ・マイ・フ」というのが本当の曲名です。「懐かしい木陰よ」という意味だそうな。
Ombra mai fù |
こんな木陰は 今まで決してなかった― |
よく考えると、少年の短い生涯で、最期に聴いた音楽がラルゴだったこと、それだけは幸せだったような。
でも絶望はそんなものを超越しますからね。
自殺したわけですから。
少年は100%不幸でした。
★★★★★
もう記憶がしっちゃかめっちゃかです。
『パルコフィクション』を観たんです。
先月のことです。
すっかり忘れてました。
観た映画を全部記録するのは難しい。
おぼろげな記憶でレビューします。
<作品詳細・解説>
パルコフィクション Parco Fiction(2002) - goo 映画
渋谷のパルコをモチーフにしたオムニバス・コメディ。監督・脚本は、「ウォーターボーイズ」の矢口史靖と「ワンピース忠臣蔵 THE LAST OF 47 PIECES おもいでダンス」の鈴木卓爾。撮影監督に「多摩川少女戦争」の白尾一博があたっている。出演は、「DOG STAR」の田中要次、「三文役者」の真野きりな、「DAN-BALL HOUSE GiRL」の近藤公園、NHK教育『さわやか3組』の村上東奈、高橋健太、「命の響き」の猫田直、「金髪の草原」の唯野未歩子、「日雇い刑事 THE LABOR COP」の荒川良々ら。
『パルコ誕生』不法投棄されたゴミにボウフラがわいて、それがやがて蚊になり、コンビニの誘蛾灯で死に、徹くんの飼っている鯉の餌になって、しかし親の都合で引っ越すことになった徹くんがその鯉を川に逃がしたところ、老人がそれを釣って食べて骨を喉につまらせ転倒、診察を受けた病院で偶然ある会社の役員が自分のレントゲン写真と老人のそれを重ねたらPARCOの文字が浮かび上がった。それがパルコの名前の誕生秘話だ。『入社試験』パルコの面接試験に臨んだ花子は、帰り際、面接官に一通の封筒を渡される。「この封筒を最後まで開けなかったら、合格ですよ」。果たして、それをうっちゃっていた彼女は、見事、採用が決定する。ところがそれから数日後、封筒を開けた彼女は、好奇心からその中に書いてあった指示通りに行動してみるも、なんとPARCOの看板のRに首を突っ込み抜けなくなってしまうのであった。『はるこ』テレビでパルコのCMが流れる度に自分が呼ばれていると勘違いする祖母・はるこを心配した孫娘のイズミは、おばあちゃん救済のため、CMの打ち切りか店名の変更を進言しに、まぶだちのムラチューと上京する。果たして、ムラチューの意外な活躍によりPARCOはPIRCOとなり、一件落着となるのであった。『バーゲン』今日からパルコはグランバザール。しかし、店員の鈴子は目をつけていたワンピースが次々と売れていくのが気懸かりでならない。そこで彼女は人目を盗んでそれを隠し、夜中、こっそり取りに戻るのだが、警備員から逃れようとしてビルの隙間に挟まってしまう。「もうダメだ」。死を覚悟したその時、彼女はくしゃみの勢いで脱出に成功する。『見上げてごらん』上を見るとクラッとしてしまう、世にも稀なスカイ・スクレーパー症候群に悩まされるパルコの店員・美都子。ある日、警備員の大須から食事に誘われた彼女は、彼が予約したレストランの入口が高い階段の上だったことを詰って大喧嘩。いつの間にか昇っていた階段から足を滑らせて、大須と一緒に転落してしまう。だがそのお陰で、骨折した大須はしばらく彼女より目線の下の車椅子生活を送ることになり、彼女自身も少しだけ病気を克服することが出来るのであった。『ポップコーンサンバ』シネクイントの劇場スタッフが、リズムを取り踊るエンディング。
<レビュー>まず映画を思い出すのが大変なんで、今回は思いついたことを思いついた順に羅列してゆく形式でレビューします。
いわばメモです。
ただ、最初におおざっぱなアレを言うと、「そこそこ面白かった」です。
この映画が上映された頃、同時にヒット映画『ピンポン』が上映していたみたいです。
個人的に『ピンポン』よりは面白かったかなあと思います。
昔『ピンポン』は彼女と観にいきました。
Y市の市民文化会館みたいなところで特別上映されましてね。
まあ、田舎ですよね。
Y市には映画館がなかったんですよね。
そんで彼女と観たんですけど、彼女は話がどうとかじゃなくて、なにしろARATA演じるスマイル君のことをかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいがかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいがかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいかっこいいとほざくのです。
ケッと思いました。
でもぼくは「そうだね。かっこいいね」と笑顔で返答しました。
そしたら彼女も「やっぱ?そうでしょ?スマイル役の人素敵素敵素敵素敵素敵素敵素敵素敵素敵素敵素敵敵素敵素敵素敵素敵素敵素敵素敵素敵素敵素敵ステキすてきステキほんとステキやだもうステキステキ素敵すてきすてきすてき」とほざくのです。
もう今更どうだっていい話ですよ。
本当に死ぬほどどうでもいい話だ。
・小学生の女の子の演技が良かった。とても光っていた。かわいかった。俺はロリコンじゃないからな。今彼女は二十歳ぐらい。年月の流れははやい。
・矢口監督より鈴木監督のほうがしっかり作りこまれていて良かった。
それでも矢口監督の作品もウォーターボーイズよりはずっとマシだった。
・スカイ・スクレイパー症候群というネーミングが良いと思った。
・荒川良々はスベリ知らずだ。
・女優がみんな良かった。目立った美人がいなかったが、良かった。
・「リバプールの怪童」ことトニークロスビーが特典映像で出ていて、それで彼の本業をはじめて知った。
・『はるこ』の出来が非常に良かったと思う。あのノリで一本長編が見たい。ジュブナイルなロードムーヴィー。
塩田明彦の「カナリア」の冒頭を思い出す。
・エンディングのポップコーンサンバには特に面白さを感じなかった。
というか、普通。
・別にパルプフィクション的な何かはほとんど無い。まあオムニバス形式で相互につながりがあるというのは共通しているが、作風はまったく違う。ようするにダジャレである。
・時間が短いのでサクッと観られる。全然疲れない。平日の仕事の後に観るには最適である。
このぐらいだろうか。
あんまり覚えてないんだよな。
もっといろんなことを考えたはずなのに。
星三つでいいとも思うけれど、子役の女の子の印象がいまだに強く残っているので、星を一つ上乗せしようそうしよう。しかし今一度言っておこう。
俺はロリコンじゃない。熟女好きだ。嘘だ。普通ぐらいでいい。
★★★★☆
塩田明彦監督『どろろ』を観ました。
<公式HP>
http://www.dororo.jp/
<作品解説・詳細>
どろろ - goo 映画
戦乱の世で天下統一の野望を抱く武将・醍醐景光は四十八体の魔物から強大な力を与えられるが、その見返りに生まれくる我が子を捧げた。やがて体の四十八ヶ所を奪われて生まれた赤子は捨てられ、呪医師・寿海の秘術によって救われる。身を守るため左腕に仕込まれた妖刀と同じ百鬼丸と名付けられた子どもは成長し、魔物を一匹倒すごとに体の部位が1つずつ戻る定めなのだと知る。魔物退治の旅に出た百鬼丸は野盗・どろろと出会う…。
百鬼丸もどろろも、戦の絶えない非情な世界で生き延びるためにやむを得ず仮の姿でいることを余儀なくされている。奪われた体の四十八ヶ所を取り戻すまで、あるいは本当の男に出会うまで本来の自分自身にはなれないのだ。巨匠・手塚治虫の原作漫画の世界を映像化するために、ニュージーランド・ロケを敢行して誕生したこのスペクタクルな活劇は、次々に襲いかかる魑魅魍魎も、妻夫木聡扮する百鬼丸が体の部位を再生させる毎に悶え苦しむ様も巧みに活写し、さらにスピード感溢れるアクションで魅せる。『HERO』『LOVERS』の辣腕チン・シウトンのアクション指導の下、全身でどろろを演じた柴咲コウの役者魂に拍手を。
<レビュー>
多分駄作なんだろうなあと、観る前に思っていた。
日本で大型予算の元に作られた映画はスベるというこのところの方程式にぴったりあてはまる映画なんだろうと思っていた。
まあ監督が堤幸彦だったら観ようとも思わないんだけれども、私の好きな塩田明彦が監督しているという一点に奇跡を託し、今回観るにいたったわけである。
ただやっぱり駄目だった。
駄作だった。
どうしようもない作品だった。
一応ドラマは濃い。
「失われた身体のパーツを回復するために旅にでる」という設定は興味深い(しかし手塚先生はなかなかグロいことを考えるね)。
でもその他何もかもが駄目で、やはり観るべきではなかったと後悔している。
昔の塩田明彦は面白かった。
『どこまでもいこう』『月光の囁き』『害虫』はまごうかたなき傑作である。
特に私のなかで『害虫』は人生の十本にはいる作品である。
また、『ギプス』というフェティッシュな作品も大変印象的な作品だった。
しかし、メジャーな作品を撮るようになってから、つまり『黄泉がえり』の頃からスベリだした。
『黄泉がえり』はまだ良かった。
一見すると、いわば「泣ける映画」に属するのだが、じつは「泣ける映画」という仮面をかぶった異常映画だからである。
通俗的なカリスマアーティストが山の上(阿蘇?)に大勢の人間を集めて、通俗的なカリスマっぽい曲を歌ってわけのわからない大団円をむかえるという、あの流れはカオスである。
素直に感動できないが、考えようによっては素晴らしい。
また、犬童一心の脚本も塩田明彦の演出も実験的かつ分かりやすく、質が高かったように思う。
続く『この胸いっぱいの愛を』は完全にスベっていた。
ただし、まああれは『黄泉がえり』のような形式のプロットをもう少し大胆かつ緻密にやろうとして失敗したのだろう。
で、その次の『カナリア』ではちょっと持ち直した感があった。
冒頭の、少年少女が出会うシーンは、本当にさわやかできらめいていて、あのシーンだけなら傑作と言える。
後半、少年の髪の毛がわざとらしく真白になるシーンには面食らったけれども、ああいうフィクションを無理やりに、そしてあっさりとねじ込んでしまう姿勢は良いと思った。
だが、やっぱりぼくが好きだったころの塩田明彦の作品からだんだんクオリティが下がっているような気はした。
そして今回の『どろろ』はもうちょっとついてゆけない。
メジャーにいってから、かえって実験的になっているような気がしなくもないところは流石だとは思うが、
ここでもう一度メジャーから下野して、低予算で個人的な作品を作って欲しい。
具体的に何がだめだったのか、いっさいここで語っていないが、
まあそれはもう面倒なので割愛します。
それが一番大事なのに。
★★★☆☆
北の国からにどっぷり浸かっています。
'87初恋から見返しております。
<wikipediaによる解説>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%8B%E3%82%89
<レビュー>
とりあえずこのブログでは私が観た映画に、片っ端から感想を述べているのだが、
だからといって映画をすすめているわけではない。ある意味忘備録の役目になっている。
しかし、「北の国から」シリーズに関しては違う。
これは、観て欲しい。
観て下さい。
映画観なくていいから「北の国から」を観て下さい。
'87初恋はシリーズ屈指の名作である。
一番見ごたえがあるかもしれない。
純が思春期をむかえたとき、れいちゃんが現れる。
れいちゃんは、これまたシリーズ屈指のヒロインである。
シリーズにでてくる純の恋人のなかで、れいちゃんがもっともヒロイン然としたたたずまいがある。
そして純は、初恋をする。
初恋ってのはつまり読んで字のごとく、生まれて初めての恋なのです。
わかりますか。
最高のボーイミーツガールなのです。
この大長編ドラマにおいて、初恋は一度しかないのです。
貴重なのです。
れいちゃんはある事件がきっかけで、失踪します。
凄く悲しい事件がおこるのです。
で、純もれいちゃんも、尾崎豊が好きなんですがね。
純は尾崎豊のテープを持ってないのです。
ウォークマンもないのです。
れいちゃんがいなくなった後、純は二人の想い出の場所に行くのです。
すると、そこにはれいちゃんからのクリスマスプレゼントが。
袋を開封すると、ウォークマンが。
再生すると、尾崎豊の「I LOVE YOU」が。
尾崎豊ってだけでダサいなんて言うな!
ここは二人の純粋に、二人の初恋の嵐に号泣するところなのです。
ちなみにこのあとシリーズ中大事なところでI LOVE YOUが流れます。
それだけ、純の人生で尾崎豊のI LOVE YOUは大事な曲なのです。
みなさんに、自身の青春を彩った一曲はありますか。
あったほうが素敵ですよね。
なんでもいいんです。
痛いけれど優しくなれるときもあるでしょう。
時間は残酷だけれど、ときに優しくもなるんだ。
そんなことを、私の尊敬する、とあるミュージシャンが歌っておりました。
そして、もう一つ、日本ドラマ史上に残る素晴らしいラストシーンがあります。
これはもうみなさん是非この目で見て確認してください。
そして、観終わったあと、私に是非ご一報ください。
大いに語ろうじゃありませんか。
「北の国から」はとにかく語りたくなる映画です。
まだ観たことのない人は、観て下さいお願いします。
ちなみに蛍は本当に大人びていますね。
よくあんな子役を見つけたものだ。
★★★★★
夜中の12時から3時にかけて映画を観ることが多い。
近所を自転車で疾走している姿をよく目撃されている。
<マダム葵>
短期間でもの凄い本数の映画を観たりする。
夕方の花街でそそくさと歩く後姿を目撃されることがある。