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駿河シカヲとマダム葵による映画レビュー、書評、対談、コラム等のブログであります。 コメントやリンクはいつでも大歓迎でお待ちしております!
2025.05.14,Wed
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2009.06.29,Mon
駿河シカヲです。
みなさんは先日のゴールデンで放送された『たそがれ清兵衛』は観ましたかい。
ぼくは録画しておきました。
そんでさっき観ました。
他のレビューはほったらかしにしておいて、覚えているうちに感想をメモします。

<公式HP>
http://www.shochiku.co.jp/movie/seibei/

<作品解説・詳細>
たそがれ清兵衛(2002) - goo 映画

殺伐とした幕末の世、子持ちの寡男である下級武士の生き様を描いた時代劇。監督は「十五才 学校・」の山田洋次。藤沢周平の3つの短篇を基に、山田監督と「釣りバカ日誌13」の朝間義隆が共同で脚色。撮影を「親分はイエス様」の長沼六男が担当している。主演は、「助太刀屋助六」の真田広之と「うつつ UTUTU」の宮沢りえ。第76回本誌日本映画ベスト・テン第1位、日本映画監督賞、日本映画主演男優賞(真田広之)、日本映画主演女優賞(宮沢りえ)、日本映画新人男優賞(田中泯)、日本映画脚本賞受賞ほか国内の数々の賞を独占するほか、2003年アカデミー賞外国映画賞にもノミネートされた。他の受賞は、第53回ベルリン国際映画祭出品、第26回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞(真田広之)、最優秀主演女優賞(宮沢りえ)、最優秀助演男優賞(田中泯)、最優秀脚本賞、最優秀撮影賞、最優秀照明賞、最優秀編集賞、最優秀録音賞、最優秀美術賞、最優秀音楽賞、新人俳優賞(田中泯)、優秀助演男優賞(小林稔侍)、優秀助演女優賞(岸惠子)受賞、第57回毎日映画コンクール日本映画大賞、男優主演賞(真田広之)、女優助演賞(宮沢りえ)、撮影賞、録音賞、技術賞(中岡源権)受賞、第45回ブルーリボン賞作品賞、助演女優賞(宮沢りえ)受賞、第27回報知映画賞作品賞、監督賞、主演女優賞(宮沢りえ)受賞、第15回日刊スポーツ映画大賞作品賞、監督賞、主演男優賞(真田広之)、助演女優賞(宮沢りえ)受賞、日本映画ペンクラブ賞会員選出ベスト5日本映画第1位、第24回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第3位、平成十四年度文化庁映画芸術振興事業作品。

幕末、庄内・海坂藩の下級藩士・井口清兵衛は、妻に先立たれた後、幼いふたりの娘と年老いた母の世話、そして借金返済の内職の為に、御蔵役の勤めを終えるとすぐに帰宅することから、仲間から"たそがれ清兵衛“とあだ名されていた。ある日、かつて想いを寄せていた幼なじみで、酒乱の夫・甲田に離縁された朋江の危難を救ったことから、剣の腕が立つことを知られた彼は、藩命により上意討ちの手に選ばれてしまう。秘めていた想いを朋江に打ち明け、一刀流の剣客・余吾の屋敷を訪れた清兵衛は、壮絶な戦いの末に余吾を倒す。その後、朋江と再婚した清兵衛。だが仕合わせも束の間、彼は戊辰戦争で命を落とすのだった。

<レビュー>
だいたい山田洋次なんてのは、過大評価されすぎなダメ監督なんですよ。
堤幸彦よりは100倍マシですがね。
いままで観てきた山田氏の有名な作品、寅さんしかり、幸福の黄色いハンカチしかり、学校しかり、とにかく演出が平板でつまらないんです。
まあ、寅さんシリーズはなんだかんだ観てしまうのですがね。

しかし、この映画は本当によくやりました。
実はもうこれを観るのは三回目なんですが、まあ何度観ても感心するわけです。
別に世間の人が言うように泣きはしないですけどね。
話の内容も別に感動しないんですがね。
正直2000年代の山田洋次先生の作品は結構良く出来ています。
ただ、『母べえ』だけはどうしても観る気になれないので一生観ないと思いますがね。
まあとにかく、時代劇になると結構おもしろいじゃんっていう感じで、山田先生を見直しているわけです。

まず、この作品で最も素晴らしいのが何と言っても主役の真田広之です。
彼のアクションは主役級日本人俳優ではぶっちぎりでナンバー1ですね。
まず彼をたそがれ清兵衛役に配した時点で、良い殺陣を撮る下地ができているわけです。
しかし演出の下手くそな山田監督がそれをだいなしにしてしまう可能性があるわけですが、
今回は非常に良い。
まずなんといっても光の演出が良い。
全体的に暗いのが正解です。
あの暗さの中で、いろんなものが浮かび上がってくるわけです。
こちらはなんだなんだ?と惹きつけられるのです。
暗いところからモヤ~っと浮かび上がってくる田中泯の顔なんてもう最高ですね。
分かってますね。
『地獄の黙示録』のカーツ大佐(マーロン・ブランド)のときもあんなんだったけど、あのときのマーロンブランドはクソだから、まあ、こっちのほうが好きです。
いや、全体的には『地獄の黙示録』のほうが好きだけど、カーツ大佐のときのマーロン・ブランドより田中泯のほうがぼくは好きです。まあ、それだってドン・コルレオーネのときのマーロン・ブランドはもっと凄いんだけど。
田中泯と真田広之の決闘シーンは見モノです。
でもこれは後々まで語り継がれる有名なシーンだろうし、既にいろんなところで論じられているってことで今回は割愛。
面倒くさいだけなんだけどね。眠いから。
まあでもここのシーンは必見です。ここだけでも観て損はないでしょう。

宮沢りえは美しいですね。
所作も見事です。
言うことないでしょう。
ちなみに『武士の一分』の壇れいも同じく美しいです。
ヒロインがバッチリだと、やっぱり観ていて気持ちが良いですね。
眠くならないですね。
『隠し剣 鬼の爪』の松たか子は、やっぱり宮沢りえと壇れいと比べると全然敵わなかったですね。
それだけにあの作品は残念です。

あと何が言いたいのだったか。
忘れちゃったな。
ああそうだ。
田中泯が真田広之に斬られたあとの、地獄の演技は凄いです。
前衛舞踏家の本領発揮です。
あれは圧倒されます。
黒澤明『乱』の仲代達矢やピーターを思い出したけれども、考えたらあんなのは比ではないですな。
いや、『乱』のほうが面白いけど。

★★★★☆
 

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駿河シカヲ & マダム葵
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非公開
職業:
ひたすらに映画
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映画
自己紹介:
<駿河シカヲ>
夜中の12時から3時にかけて映画を観ることが多い。
近所を自転車で疾走している姿をよく目撃されている。

<マダム葵>
短期間でもの凄い本数の映画を観たりする。
夕方の花街でそそくさと歩く後姿を目撃されることがある。
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