駿河シカヲとマダム葵による映画レビュー、書評、対談、コラム等のブログであります。
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2008.12.30,Tue
駿河シカヲである。
今回は「椿三十郎」である。
昨日洋画劇場でやってましたね。
録画して観ましたよ。
黒澤明の有名な作品を、才能が枯渇したといわれて久しい森田芳光監督がリメイク。
勇気ありますな。
<公式HP>
http://www.tsubaki-sanjuro.jp/index.html
<作品解説・詳細>
椿三十郎 - goo 映画
この際、本家と比較するのはやめておきたい。
おそらく本家を超えたと思った人は一人もいないだろうし、
制作側も、そうは思っていないだろう。
なにしろぼくにしたって本家を観たのは十年も前の話である。
この映画において、重要なファクターが一つあって、
それは襖や障子の開け閉めである。
映画の中でひっきりなしにピシャン!ピシャン!と開いては閉まり、開いては閉まるたびにストーリーが次に展開してゆく。
襖や障子がいわば「どこでもドア」になっていて、あれが(あくまで小さな次元の)異世界への通用口になっている。
ぼくは話そのものより、それが気になって、途中から、はたしてこの映画の中で何回襖の開け閉めがあるのかを数えたくなった。
押入れに格納された捕虜の押入れ侍の存在は、この映画における襖の重要性を最も簡単にあらわしている。
ときどき押入れの襖をあけて、「すぐ引っ込みますからね」とか何とか言いながら、主人公たちにアドバイスして、そして「失礼しやした」といった感じで礼をして、また自ら襖をしめて押入れに引っ込む。
というように、空間から空間への移動をせずに、
襖や障子の開け閉めによって一芝居ができる、というのは日本の時代劇の優位性を物語っているようにも感じた。
敵の住む隣宅と水路で結ばれていて、そこから椿が流れてくればそれが襲撃の合図という発想は見事である。
脚本の勝利。
★★★☆☆
今回は「椿三十郎」である。
昨日洋画劇場でやってましたね。
録画して観ましたよ。
黒澤明の有名な作品を、才能が枯渇したといわれて久しい森田芳光監督がリメイク。
勇気ありますな。
<公式HP>
http://www.tsubaki-sanjuro.jp/index.html
<作品解説・詳細>
椿三十郎 - goo 映画
深夜の社殿の中で、井坂伊織ら9人の侍が上役の汚職を暴き出そうと密談していた。意気が上がる若侍たちの前に社殿の奥から1人の浪人が現れた。粗末な身なりに口も悪く、腹が減っていると見える。しかし、話を聞くうちに、井坂は浪人に類のない頭の切れを感じ、仲間に加わって欲しいと頼む。反対する侍もいたが、井坂は三十郎と名乗るその素浪人にえもいわれぬ魅力を感じていた…。
黒澤明監督の名作『椿三十郎』が森田芳光監督の手により、時代を超えて帰って来た。主演は、織田裕二、豊川悦司ら今の映画界をリードする若き侍たちだ。ある夜、密談する若侍たちの前に現れた男は、一見、無精ひげを生やした素浪人だが、類まれなユーモアで人を挽き付け、卓越した知識と剣の腕前で危難をなぎ倒していく。三船三十郎が威圧感でグイグイ引っ張って行くのに対し、織田三十郎は、協調性で若侍たちを惹き付ける。時代の違いこそあれ、理想のリーダーとしての三十郎を作り上げている。また、仲代達矢が演じた室戸半兵衛を豊川悦司が颯爽と好演している。脇を固める風間杜夫、小林稔侍、藤田まことらの演技合戦も見ものだ。
<レビュー>この際、本家と比較するのはやめておきたい。
おそらく本家を超えたと思った人は一人もいないだろうし、
制作側も、そうは思っていないだろう。
なにしろぼくにしたって本家を観たのは十年も前の話である。
この映画において、重要なファクターが一つあって、
それは襖や障子の開け閉めである。
映画の中でひっきりなしにピシャン!ピシャン!と開いては閉まり、開いては閉まるたびにストーリーが次に展開してゆく。
襖や障子がいわば「どこでもドア」になっていて、あれが(あくまで小さな次元の)異世界への通用口になっている。
ぼくは話そのものより、それが気になって、途中から、はたしてこの映画の中で何回襖の開け閉めがあるのかを数えたくなった。
押入れに格納された捕虜の押入れ侍の存在は、この映画における襖の重要性を最も簡単にあらわしている。
ときどき押入れの襖をあけて、「すぐ引っ込みますからね」とか何とか言いながら、主人公たちにアドバイスして、そして「失礼しやした」といった感じで礼をして、また自ら襖をしめて押入れに引っ込む。
というように、空間から空間への移動をせずに、
襖や障子の開け閉めによって一芝居ができる、というのは日本の時代劇の優位性を物語っているようにも感じた。
敵の住む隣宅と水路で結ばれていて、そこから椿が流れてくればそれが襲撃の合図という発想は見事である。
脚本の勝利。
★★★☆☆
駿河シカヲ
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駿河シカヲ & マダム葵
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非公開
職業:
ひたすらに映画
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映画
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<駿河シカヲ>
夜中の12時から3時にかけて映画を観ることが多い。
近所を自転車で疾走している姿をよく目撃されている。
<マダム葵>
短期間でもの凄い本数の映画を観たりする。
夕方の花街でそそくさと歩く後姿を目撃されることがある。
夜中の12時から3時にかけて映画を観ることが多い。
近所を自転車で疾走している姿をよく目撃されている。
<マダム葵>
短期間でもの凄い本数の映画を観たりする。
夕方の花街でそそくさと歩く後姿を目撃されることがある。
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