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駿河シカヲとマダム葵による映画レビュー、書評、対談、コラム等のブログであります。 コメントやリンクはいつでも大歓迎でお待ちしております!
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2009.05.19,Tue
駿河シカヲです。
「偶然にも最悪な少年」を観ました。
監督はグ・スーヨン。知らない。

<作品解説・詳細>
偶然にも最悪な少年 - goo 映画

17才のヒデノリ(市原隼人)は、幼い頃からいじめられっ子の韓国人。この日、万引きの現場を押さえられていた真っ最中、タローに出会い、仲良くなる。18歳の由美は、厭世的で強迫性障害持ち。ヒデノリとタローとは、ボウリング場で出会うが、印象は最悪。ある日、ヒデノリの姉・ナナコが手首を切って自殺した。「姉ちゃんに韓国を見せてやりたい」。早速ヒデノリは、偶然再会した由美と、運転手役のタローを巻き込み、ナナコの死体を連れて博多へと向かうことにするが…。

どっから見ても頼りなくて、どう考えても非常識な、行き当たりばったりの長距離ドライブ。乗車しているのは、地に足の着かない3人の若者と魂の抜けた一体の死体。とんでもなく奇抜で突飛なストーリーが、優しく、テンポよく進んでいく映画、『偶然にも最悪な少年』。監督は、CM界で強烈な才能を発揮してきたグ・スーヨン。脚本は、コピーライターとして世間を惹きつけてきた、スーヨン監督の実弟、具光然。2人のコンビネーションが見事に調和して、繊細ながらもパンチの効いたコミカルなドラマが出来上がった。

主演には、キレたキャラクターを思い切り演じた市原隼人、実力と存在感を増してきた池内博之、そして、音楽界で不思議なカリスマを放つ中島美嘉ら、注目の若手。彼らの周りに、ひょこひょこ顔を出す俳優陣は、風吹ジュン、袴田吉彦、佐藤江梨子、津川雅彦、前田愛、永瀬正敏、ともさかりえ、高橋克典、大滝秀治…と、その豪華さと奇妙な味わいに驚かされる。ぼんやりした頭を思い切り振り回されるような、疾走感満点の作品だ。

<レビュー>
今回で二回目の鑑賞。
だからといって特別好きなわけではない。
妹がカナダで買ってきた中国の海賊盤がたまたま家にあったので、久しぶりに観てみただけのこと


劇中で中島美嘉が一度だけ口ずさんでいた歌が、何だったのか。
聴いたことがあるのは間違いないのだが、いったい誰の曲なのか。
それが本作を見ていて終始気になっていた大きな謎である。
といってもそれは映画自体にはまったく関係のないことで、ごくつまらない個人的なことである。
ただぼくにとっては非常に問題で、思い出せなくてイライラして仕方が無かった。
中島さんが何気なく、本当に何気なく、ほんの一節口ずさむのです。
何気ないだけに思い出せなくて腹が立つのです。
しかも結構耳馴染みがあるし、好きだった気がするのです。

市原隼人は随分下手くそな俳優だと長らく思っているのだが、本作の役柄にはやや光明がある。
この作品の主な登場人物たちは、狂気に触れる寸前どころではなく、共感を拒絶するレッドゾーンに完全に踏み込んでしまっていて、主演である市原君の役柄はその代表格であり、このままこの危なっかしい路線でゆけば、まあオダギリジョーは演技が饒舌すぎるので無理として、ひと頃の窪塚洋介的なポジションでゆけると思うのだが、ぼくの知る限りでは「僕と駐在さんの700日戦争」でほんの少し(あくまでほんの少し)危ない感じがかいまみえたぐらいで、あとはウォーターボーイズだのルーキーズといった糞ドラマの中で面白くもなんともない正義の範疇にとどまったしょうもない演技をしているようです。
もっと彼は奔放にやれば良いのに、プライベートでは男の友情を大事にする非常に熱い男のようで、何とルーキーズを人生で最高の作品などと言っておるわけです。
そんな素晴らしいことを言っておるのです。
ある意味重症なわけです。
彼は、ただそこに立っているだけで良かった、岩井俊二監督「リリィシュシュのすべて」のような、そんな作品に出るべきなのかもしれない。
あの作品に一緒に出ていた蒼井優と比べるのは酷だが、それでも彼はただ立っているだけで主役になれる存在なのだ。
「リリィシュシュのすべて」の時代が終わり、数年後、同じく岩井俊二の関わった「虹の女神」で主演したときは多少喋りが多くなり、やっぱり彼は喋りだした途端に駄目になるなあと思ったものだ。

そんなこんなですよ。
観終えた直後、中島美嘉が口ずさんでいた曲を唐突に思い出しました。
エレカシの曲でした。
ヒトコイシクテ、アイヲモトメテです。
良い曲です。

★★★★

 駿河シカヲ

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非公開
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ひたすらに映画
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映画
自己紹介:
<駿河シカヲ>
夜中の12時から3時にかけて映画を観ることが多い。
近所を自転車で疾走している姿をよく目撃されている。

<マダム葵>
短期間でもの凄い本数の映画を観たりする。
夕方の花街でそそくさと歩く後姿を目撃されることがある。
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